1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60870086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渥美 和彦 東京大学, 医, 教授 (70009877)
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Keywords | 半導体レーザ / 疼痛治療 / 循環刺激効果 / 神経刺激効果 / 発振モード |
Research Abstract |
半導体レーザによる疼痛治療は、医学におけるレーザ応用の新しい分野である。本研究は、疼痛治療に使用しうる適正な発振モード、照射時間、照射エネルギーおよびその効用限界に対し基礎的および臨床的検討を加え、かつ装置の安全性および信頼性を向上させた半導体レーザ疼痛治療装置を試作することを目的としている。 動物実験としては、ラット皮弁への照射による循環刺激効果および家兎の迷走神経、頚部交感神経などへの直接照射による神経刺激効果に関しては、単一のモードによる評価は困難であるという考えにいたった。一方、臨床実験においては波長830nm、出力60mWの半導体レーザ出力装置を用いて各種の疼痛を持つ患者に照射し70%の有効率を得た。 以上の結果をもとに、次のような仕様の半導体レーザ装置を試作した。 1)波長830nm、出力100mWの連続発振レーザ装置 2)連続照射および変調照射が可能である。変調照射は矩形波および準正弦波により1〜1KHzの周波数で出力を変調して照射可能とした。矩形波はDuty比を10〜90%まで可変可能とした。さらに100k〜lMHzの周波数の矩形波を搬送波とし、これを同様に変調して照射することも可能とした。 3)最大100時間のタイマーを内蔵し照射時間の長時間設定を可能とした。 4)発振モードによる相違を比較検討する目的で、波長904nm、ピーク出力15Wの高パルス発振レーザ装置を試作した。 現在、本装置を用いて動物実験による種々の照射モードによる生体刺激効果について検討中である。
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Research Products
(2 results)