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1985 Fiscal Year Annual Research Report

毒薬危険薬を含まない血液ヘモグロビン測定試薬の開発

Research Project

Project/Area Number 60870098
Research InstitutionGinkyo College of Medical Science

Principal Investigator

松原 高賢  銀杏学園短大, その他, 教授 (80040145)

Keywordsヘモグロビン測定 / 界面活性剤
Research Abstract

血液ヘモグロビン(Hbと略)測定に当っては血球を溶解して試薬を透明にするために界面活性剤を併用するのが常である。一方界面活性剤は種類及び条件によってはHbの吸収スペクトルを変化させることが知られており、これはHb測定上好ましからざる反応とされて来た。私はこの反応を逆に利用して界面活性剤によるHb誘導体を血液Hb測定に利用しようとの着想を抱き、広範な種類にわたって界面活性剤を検討し、毒薬危険薬を含まない血液Hb測定試薬として次の3種の方法を確立した。なおこの実験は今回の科研費で購入した島津UV260形を用いての吸収スペクトルの解析によって遂行されたものである。
1.陰イオン性界面活性剤を用いる方法 活性剤としては純粋な品が容易にえられる点からラウリル硫酸ナトリウムが最適である。この活性剤とHbの反応は2段階の過程で進行し、第1段階反応の産物がHb測定に利用される。活性剤の濃度0.5%,pH7.2〜7.5とし、非イオン性界面活性剤トリトンX100の終末濃度0.1%を含ませる。波長535nm。
2.陽イオン性界面活性剤を用いる方法 活性剤としては水への溶解度が大きいという点からラウリルトリメチルアンモニウムクロライドが最適である。活性剤の濃度1%、pH7.0とする。測定波長495nm。
3.非イオン性界面活性剤のNaOH溶液を用いる方法 活性剤としてはトリトンX100など若干のものが使用できる。その濃度は2.5%とする。NaOHの濃度は0.1Nとする。この試薬にHbを溶かすとアルカリヘマチンと界面活性剤の結合物が生成される。576nmに極大吸収があり、それは比較的平坦で比色に好適である。
以上3種の方法は臨床検査室の使用に供しうるが、このうち最も優れているのは第3の方法である。現在この測定法の化学反応の機序を究明し、理論的根拠を固める実験を進めつつある。

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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