1985 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60880028
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
南方 陽 浜松医科大学, 医, 教授 (10107823)
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Keywords | 四端子電極 / 同軸型電極 / パソコン駆動 / 生体高分子 / 誘電分散 |
Research Abstract |
液体、溶液の誘電率測定用の四端子電極は高電導性試料の測定に有用である。大抵の生体高分子溶液は高電導性を示し、通常の二電極セルでは低周波域において極板での分極効果が著しく、そのための電気容量や抵抗の変化は試料のそれらの周波数特性を上まわるため、測定が非常に困難になる。四端子電極では内側の電圧電極部を小さくして分極効果を除去させようとするものであるが、完全に除去できない。 本研究では電圧電極の形状および電流電極に対する位置を工夫することにより、種々の周波数特性をもたらすアーティファクトの除去を試みた。即ち試料の測定値を得たのち、できるだけ補正の必要性を減らし、測定値の信頼度を高められる電極を試作した。この目的のため、 1.電圧電極の形状を電流電極から等間隔にある細いリング状とし、円筒セルの壁面に埋め込む形とした。この位置は等電位線に相当する。この様な試みの例は未だ報告されていない。 2.電圧電極と電流電極との間隔は任意性があるので、最適間隔を見出すため、5mm.8mm.12mmの3種の間隔をもつ電極を作成した。 3.電圧電極間の電位差の初段増幅回路は電極のすぐ上部に、他の測定装置から離して設置する。そのため電極を支持するアクリル板も含めて電極を考案した。 4.電極-測定回路はコンピューター駆動するよう作られているが、この操作の簡易化、能率化のためパソコン(PC-9801-M2)、恒温槽を購入し、更にその操作のためのソフト開発を行った。 以上のうち4のソフトについては現時点で不十分であり.今後の継続研究に埃つことが必要である。また当初計画では更に他の形状の電極の製作も予定していたが、予算の関係で実行できなかった。 上記研究と併せて共同研究者(中村氏)による、高周波帯域用、同軸型電極の製作も行ない、一応の成果を得た。
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Research Products
(2 results)