1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
60880028
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
南方 陽 浜松医大, 医学部, 教授 (10107823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 英夫 安藤電気(株), 計測機器事業部, 技術専門部長
中村 春木 東京大学, 工学部, 助手 (80134485)
西尾 卓広 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90172626)
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Keywords | 四端子電極 / 同軸型電極 / 生体高分子 / 誘電分散 |
Research Abstract |
本研究では昨年度に引続き、液体、溶液の誘電率測定用の四端子電極の改良を試みた。同時に誘電率測定装置の駆動、及びデータ処理のためのソフトウエアの開発を行い、一応の成果を収めた。 1.電極の製作は主に昨年度に行い、今年度はその性能の検討に重点を置いた。試作電極は何れも円筒型で、両端に円板状の電流電極を配置し、リング状の電圧電極を円筒内面に埋め込んだもので、適当な電圧-電流両電極間間隔を決定しようとした。そのため両電極間間隔の異なるもの三種(5mm電極1.8mm電極2、11.5mm電極3)を製作し、主として低周波域における誘電特性が良好であるか否かを調べた。電極1では分極効果が顕著に見られ、電極3では電気回路上の誤差による誘電率の減少が生じ、電極2では両方の効果が一見打消すように見えたが、両誤差は共に電導度依存性を示し、理想通りの電極とはならなかった。また電圧電極の埋め込みは工作上難しく試作段階での失敗や不良品、機械的故障が相次ぎ、形状の簡単化を必要とすることが分かった。 2.誘電測定用ソフトウエアの作成は今年度に持越されたが、これの完成により装置の駆動の簡単化、迅速化が達成された。またプロッターの購入により、データの描画等の処理が簡略化した。更にこのソフトを改良して、データの積算,他のデータとの和,差等種々の演算を可能にした。そのため電極の特性の欠陥は同程度の電導度を持つ塩溶液の誘電特性との比較やその他の方法でソフト的にある程度カバーできるようになった。 3.測定系の検討を兼ねてマレイン酸共重合体水溶液やデキストラン硫酸水溶液の誘電緩和の測定をおこなった。 4.共同研究者(中村)による高周波帯域用同軸型電極の製作、その特性試験等も行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takuhiro Nishio: Reports on Progress in Polymer Physics in Japan.28. 29-32 (1985)
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[Publications] Toshio Shimizu: Journal of Polymer Science,A2. 23. 1139-1144 (1985)
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[Publications] Toshiaki Kitano: Macromolecules. 20. (1987)
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[Publications] Toshiaki Kitano: Macromolecules. 20. (1987)