1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61010005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 勝男 東北大, 歯学部, 教授 (00005018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 正利 帝京大学, 薬学部, 助教授 (00107393)
村松 繁 京都大学, 理学部, 助教授 (30025291)
菅村 和夫 東北大学, 医学部, 教授 (20117360)
藤原 大美 大阪大学, 医学部, 助教授 (70116094)
細川 真澄男 北海道大学, 医学部癌研, 助教授 (20001901)
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Keywords | 腫瘍免疫 / マクロファージ / NK細胞 / LAK細胞 / キラーT細胞 / 遅延型T細胞 / リンホカイン / T細胞因子 / IL2 / IL3 / IL4 / リンホトキシン |
Research Abstract |
腫瘍免疫におけるエフェクター細胞、とくに、活性化マクロファージ(Mφ)、NK細胞、リンホカイン活性化キラー(LAK)細胞、キラーT細胞や遅延型T細胞誘導におけるT細胞因子の役割について、次のようなことを明らかにした。すなわち、 (1)MφやMφラインの活性化に働く、HTLV腫瘍化T細胞産生する液性因子(蛋白)を精製し、また、そのcDNAを分離しリンホトキシン(LT)と同定した。次いで、分離LTによるMφの活性化の概要を明らかにした。(2)マウスでヘルパーT細胞の産生するインターフェロンγ以外のMφ活性化因子の存在と、その働きを示した。(3)コロニー刺激因子などによる骨髄Mφの活性化機構を示し、その強い抗腫瘍性を明らかにした。(4)LAK細胞はNK細胞にも由来するが、LAKはこの活性化NKとMφの補助の下にT細胞からも誘導されること(T-LAK)を明らかにし、その誘導にかかわるNK、Mφ因子について追求した。(5)メチルコラントレン自家発癌細胞に対するエフェクター細胞(主として、LAK細胞)の誘導におけるインターロイキン2とサイクロホスホアミドの共同作用を明らかにした。(6)【Lyt^+】【2^-】エフェクターの抗腫瘍作用はその産生するマクロファージ活性化因子に由来することを明らかにし、その活性因子の部分精製に成功した。(7)キラーT細胞誘導における自己la反応性T細胞(autologous mixed lymphocyte reaction,AMLR)の役割と、それに介在する液性因子(インターロイキン3や4)の働きを明らかにした。 これらの発見は、腫瘍免疫エフェクター細胞誘導に関与するT細胞因子の多様性を示すとともに、T細胞因子の実際的応用によって腫瘍免疫を誘導するために必要な多くの情報を提供するものである。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 山田一郎: 日本医学放射線学会誌. 46. 262 (1986)
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[Publications] Ichiro Yamada: J.Invest.Dermatol.88. (1987)
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[Publications] R.Suzuki: J.Immunol.137. 1564-1572 (1986)
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[Publications] T.Yoshioka: Cancer Immunol.and Immunotherapy. 21. 193-198 (1986)
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[Publications] H.Fujiwara: J.Immunol.136. 2715-2719 (1986)
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[Publications] K.Inaba: J.Exp.Med.163. 1030-1035 (1986)
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[Publications] S.Yui: J.Immunol.136. 1334-1338 (1986)
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[Publications] T.Abo: J.Immunol.136. 3189-3197 (1986)