1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61010028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
速水 正憲 東大, 医科学研究所, 助教授 (40072946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 元 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60163804)
武藤 健 国立予防衛生研究所, 獣疫部, 室長 (90072884)
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
戸沢 秀樹 北里大学, 衛生学部, 教授 (90104562)
本庄 重男 国立予防衛生研究所, 筑波霊長類センター, 所長 (10072878)
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Keywords | 成人T細胞白血病 / ヒトT細胞白血病ウイルス / サルT細胞白血病ウイルス / ナチユラルキラー細胞 / モノクロナル抗体 / サル |
Research Abstract |
HTLV-Iの感染経路とATLの発症機序の解明の為、サルを用いたHTLV-I及びその類似サルウイルスSTLV-Iの感染・発症動物モデルを確立し、ウイルス学・免疫学的研究を行うことを目的とした。 速水・本庄・森・辻本らはSTLV-I自然感染アフリカミドリザルにおいて、ATL類似白血病による死亡例をみつけ、また分葉核リンパ球の存在とSTLV-I組込み部位からみた腫瘍細胞のモノクロナルな増殖から、ATL発症過程における種々の段階の前白血病状態のサルをみつけた。これらのサルにおいてNK様の非特異的キラー活性と特異的キラー活性がみられたが、後者に関してはキャリアーサルよりは前白血病状態のサルが強い活性を示した。またHTLV-I実験感染のキャリアーサルにおいてはメモリー細胞の状態であった。さらに大腸菌産生のHTLV-Ienv蛋白のカニクイザル免疫によりHTLV-Iに対して感染防御に働くことが示された。 戸沢らはMT-2細胞から精製したgp34抗原を用いて、16種類のマウス単クローン抗体を作製した。これらの抗体を用い、種々のサル由来のHTLV-IまたはSTLV-Iで腫瘍化した株細胞の蛍光抗体染色を試みたところ、同一ウイルス感染細胞で、同じようにgag-gene産物を産生している細胞でも、由来する動物種、系統が異なると、これら単クロン抗体群との反応のパターンが異なっていることが明らかとなった。 武藤らは種々のサル末梢リンパ球中のNK活性の測定を試みた。標的細胞として種々のサル由来の樹立細胞株を用い、クロミウム放出試験を行なったところ、タマリンのリンパ球は使用した全ての標的細胞を高率に傷害したが、カニクイザル、アフリカミドリザルのリンパ球はB95-8(マーモセット)、RfM26-1(ベニカオザル)、K562(ヒト)に対してNK活性を示したが、他の標的細胞は傷害しなかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Jurkiewicz: Virology. 150. 291-298 (1986)
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[Publications] Sakakibara: Journal of Medical Primatology. 15. 311-318 (1986)
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[Publications] Ishida: Microbiology & Immunology. 30. 315-321 (1986)
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[Publications] Noda: Japanese Journal of Cancer Research(Gann). 77. 1227-1234 (1986)
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[Publications] Haga: Cancer Research. 46. 293-299 (1986)
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[Publications] Tsujimoto: FEBS letter. 196. 301-304 (1986)
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[Publications] 速水正憲: "「サルにおけるHTLV-I関連ウイルスの感染」図説臨床「癌」シリーズ,ATL" メジカルレビュー, 10 (1986)
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[Publications] 速水正憲: "「成人T細胞白血病の予防ワクチン」ヒト好リンパ球性レトロウイルス" 日本臨床, 9 (1986)