1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61010034
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
服部 信 金沢大, 医学部, 教授 (30019640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 謙一 大阪大学, 細胞工学センター・遺伝子構造機能調節部門, 教授 (20037394)
小池 克郎 癌研究会癌研究所, 主任研究員 (30085625)
樋野 興夫 癌研究会癌研究所, 研究員 (90127910)
吉川 寛 大阪大学, 医学部, 教授 (70019876)
小俣 政男 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (90125914)
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Keywords | 肝細胞癌 / HBV DNA組込み / 染色体異常 / トランスフェクション / 発癌遺伝子 / X抗原・抗体系 / DNA再編成 / エンハンサー |
Research Abstract |
昨年度の本研究班の成績にひき続いて、肝細胞癌染色体DNAに組み込まれているB型肝炎ウイルス(HBV)DNAおよび周辺領域の構造解析が進められた。松原班員は、これまで報告された組み込みHBV DNAの特徴から、組み込みに際して保存されやすい領域、欠損しやすい領域を明かにし、小池班員は良く似た慢性肝炎と肝細胞癌に組み込まれているHBV DNAの解析から、組み込み様式の検討を行った。三田村班員は肝細胞癌からクローニングを行い、また樋野班員は染色体転座を伴ったHBV DNAの組み込み例の解析から、HBV DNAの組み込みによって染色体異常が誘発され発癌に結びつく可能性を考察した。 さらに松原,小池班員はHBs抗原陽性肝細胞癌DNAのトランスフェクション実験を行い、Transforming geneを検出した。小池班員は既存の発癌遺伝子と類似したgeneを、松原班員は新しい発癌遺伝子に属するgeneを単離同定し、その構造解析をすすめると共に、HBV DNA組み込みの関与を検討した。 実験動物モデルでは、小俣班員が北京ダックを用いた感染実験系を確立するとともに、北京ダックに生じる肝細胞癌染色体DNAにもダック肝炎ウイルスDNAが組み込まれていることを明らかにし、その構造解析がなされた。吉川班員はWHVのX抗原、抗体系と肝細胞癌の関連を考察した。服部および吉川班員はウッドチャック肝細胞癌および同癌由来の実験系に組み込まれているウッドチャック肝炎ウイルスDNAをクローニングし、その塩基配列決定を含めた構造解析を行い、repeated sequence等、特徴ある構造を証明した。同時にウイルスDNAの組み込みによって染色体DNAが再編成されると共に、組み込まれた肝炎ウイルス領域がエンハンサー活性を持つのみでなく、その再編成された染色体領域の構造がさらにエンハンサー活性を有しているという機能上の特徴を明らかにし、その下流には増幅したtranscriptionも認められたことよりエンハンサー挿入モデルによる発癌の可能性を検討した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Osamu Chisaka: Gene. 45. 19-25 (1986)
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[Publications] Shuichi Kaneko: Cancer Research. 46. 3608-3613 (1986)
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[Publications] Okio Hino: Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America. 83. 8338-8342 (1986)
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[Publications] Averell H.Sherker: Gastroenterology. 81. 818-824 (1986)
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[Publications] Takahiro Ochiya: Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America. 83. 4993-4997 (1986)
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[Publications] Okio Hino: Proceeding of the Japan Academy. 62. 355-358 (1986)
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[Publications] Katsuro Koike: "New Trends in Hepatology" Medical Tosho,Tokyo, 5 (1986)