1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61010074
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
森脇 和郎 遺伝研, その他, 教授 (50000229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小高 健 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00012691)
日合 弘 愛知がんセンター研究所, 病理部, 部長 (10073131)
米川 博道 埼玉がんセンター研究所, 生化学部, 主任研究員 (30142110)
高木 信夫 北海道大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20001852)
野村 大成 大阪大学, 医学部, 助教授 (90089871)
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Keywords | ウレタン誘発染色体異常 / H-2複合遺伝子 / 紫外線感受性 / RI系統 / ウレタン誘発肺腫瘍 / 発癌感受性遺伝子 / X染色体 / 日本産野生マウス / ウイルス抑制因子 / フレンドウイルス抵抗性遺伝子 / env遺伝子DNA |
Research Abstract |
ウレタン誘発染色体異常生成に及ぼすマウスH-2内遺伝子座を特定するためにA系およびB10系H-2コンジェニック系マウス18系統を用いて、生体へのウレタン投与後24時間目の骨髄細胞における染色体異常の頻度を比較した結果、Eα遺伝子より末端側でS遺伝子より動原体寄りに、これに関与する遺伝子座があることが示された。また紫外線感受性に関与する遺伝子座は第3染色体の動原体寄りに存在する可能性が、CXBRI系統7系の比較によって示唆された。紫外線の効果は染色体異常の生成および初代培養細胞のコロニー形成能の変化によって検出した(森脇)。ウレタン誘発肺腫瘍発生に対する感受性の高いA系と抵抗性のPT系を用いた交配実験の結果、両系の間には肺腫瘍発生を支配する1つの優性遺伝子が存在することが明らかにされた。また微量放射線によるリンパ球の枯死を調べると白血病高発系のAKR、RF等は高感受性、低発系のC3H、HTは抵抗性を示し、高感受性が単一優性遺伝子によって支配されることがわかった(野村)。日本産野生X染色体を実験用マウスに導入する実験はX染色体の乗換を防ぐためXO系マウスを用いて進められたが、4代目になると繁殖力が低下する(高木)。チトクロームP450の発現を制御するAh遺伝子をDBA/7系からC57BL系に導入してコンジェニック系を育成する研究は6代目迄進んだ。DMBAによる白血病発生も観察をはじめた(米川)。内在性Ecotoropicウイルス表現陰性のSL/Ni・【Eco^-】系にみられる抑制因子は母乳を介して伝えられる蛋白性のものであることを明らかにした(日合)。マウスフレンドウイルス抵抗性Fu-4遺伝子をクローンし、そのDNA構造を分析したところ、フレンドウイルス遺伝子のもつenv領域がインサートされたものであることが明らかになった。このFu-4DNAをSV40ベクターにつないでNIH3T3に入れたところecotropicウイルス抵抗性になった。ウイルス干渉現象と考えられる(小高)。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Miyashita,N.;Migita,S.;Moriwaki,K.: Mutation Res.176. 59-67 (1987)
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[Publications] Miyashita,N.;Moriwaki,K.: Jap.J.Cancer Res.
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[Publications] Nomura.,T.: In:Genetic Toxicology and Environmental Chemicals. 13-20 (1986)
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[Publications] Nomura,T.et al.: Mutation Res.190. 25-29 (1987)
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[Publications] Okuyama,K.;Takagi.N;Sasaki,M.: Exptl.Cell Res.164. 323-334 (1986)
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[Publications] Hiai,H.et al.: J.Natl.Cancer Inst.
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[Publications] Moriwaki,K.Ed.M.Potter: "The Wild Mouse in Immunology.Current Topics in Microbiology and Immunology" Springer-Verlag, 395 (1986)