1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61030017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 博愛 東大, 工学部, 教授 (80010768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
川端 成彬 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70025998)
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Keywords | 湿式酸化 / 触媒 / 酸化コバルト / 白金 / 多元金属触媒 / 生物処理 / 橋かけポリビニルピリジン |
Research Abstract |
廃水中の汚染有機物質の化学的処理プロセスの確立をめざし、各分担者ごとに、以下の研究が行われた。 1.触媒湿式酸化反応による汚染物質の酸化分解(井上) 27種の有機化合物の酸化分解反応を、酸化コバルト触媒共存下の水溶液系で行い、酸化分解による炭酸ガス生成速度と中間生成物の定量とが行われた。酸化分解速度測定より、種々の有機物の分解の容易さの順序を明らかにした。又中間生成物として、酢酸が、反応経路決定の上からも、汚染物質除去の実際的な観点からも重要であることを示し、有機物酸化分解反応の経路を明らかにした。さらに、各段階の酸化反応の速度定数を定めたシミュレーションによって多くの有機物の酸化分解過程を定量的に模擬するとともに、広く直鎖有機化合物酸化分解除去速度の推算を可能とした。 2.有機汚染物質の生物分解の効率化(川端) 湿式酸化反応で処理した廃液は通常、生物処理されるが、その処理時間の短縮・効率化をめざし、橋かけポリビニルピリジンを素材とした菌体担持材料の生物処理槽への添加効果を調べた。COD負荷の高い廃水処理において、この材料の添加が、生物処理速度増大に顕著な効果を示した。又橋かけポリビニルピリジニウムハライドのビーズの添加も、COD除去速度を増大させることがわかった。 3.高活性触媒を用いた廃液の低温常圧処理(御園生)低温・水溶液中での酸化分解反応の高活性触媒探索のため、1-ブタノールをモデル被酸化物として、種々の触媒添加の効果を調べ、白金が高活性触媒として、最も有効であることを示し、その反応経路を推定した。担体としては、活性炭が完全酸化選択性の高いことを見出した。又、二元金属触媒系での反応において、銀の添加が、炭酸ガス生成反応の選択性を向上させ、低温湿式酸化の触媒として、可能性の高いことを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Inoue;H.Komiyama;H.Tanaka;N.Tamura;M.Matsuo;T.Morishita;J.Miyazawa: World Congress the Third of Chemical Engineering(Tokyo). Vol【III】. 596-600 (1986)
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[Publications] 田中裕之,小宮山宏,井上博愛: 化学工業論文集. 12. 222-224 (1986)
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[Publications] N.Kawabata;H.Urano: The MeMories of the Faculty of Engineering and Design,Kyoto Institute of Technology,Series of Science and Thechnology. 34. 64-71 (1985)
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[Publications] S.Imamura;M.Nakamura;N.Kawabata;J.Yoshida: I&EC.Product Research and Development. 25. 34-37 (1986)