1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61040025
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本多 健一 京大, 工学部, 教授 (60013091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 清 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016313)
坪村 宏 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029367)
西村 光雄 九州大学, 理学部, 教授 (40037255)
松尾 拓 九州大学, 工学部, 教授 (30037725)
向井 利夫 東北大学, 理学部, 教授 (30004237)
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Keywords | 光異性化反応 / 高ひずみ化合物 / 電子輸送機能 / 電荷分離 / 界面光機能 / 湿式光電池 / 光発電素子 / 光合成膜 |
Research Abstract |
総括班会議および計画研究班代表者会議を併せて3回おこない研究方針および研究成果を討議した。また公開講演会を開催し(昭和61年12月12日,弥生会館,東京)、一般の人をも対象として総合的講演発表をおこなった。研究成果報告会(昭和62年1月31日,2月1日,コロナホテル,大阪)において全研究58件の口頭による発表が2ケ日にわたっておこなわれた。次に、各研究班の成果の概要を記す。1."光エネルギーの可逆的貯蔵物質システム"研究班では光異性化反応型高ひずみ化合物の高効率逆反応触媒が示され、また3重項増感剤使用による有効波長域の長波長化がおこなわれた。2."分子触媒による人工光合成"研究班においては、正孔輸送機能をもつ分子組織体のモデル系が明らかになり、また、膜内から水相への光化学的電子輸送を可能にすることが実証された。これらの成果と60年までに見出され電子輸送機能を備えた膜系と組合わせることにより、光駆動型電荷分離膜構成の基本原理が確立した。3."界面光機能を用いる太陽エネルギーの化学的変換・貯蔵"研究班では、白金被覆p-,n-,Si接合型電極を用いる湿式光電池の周辺技術が一段と前進し安定した高効率動作が確立した。4."光発電素子の高効率化とシステム設計"研究班では、光CVD法が高品質a-SiGeの形成にも極めて有効で、またダメージの発生がなく、しかも再現性に優れているとの結論が得られた。また、将来の高効率化(薄膜で、15-20%)に向けて、CuIn【Se_2】とa-Si/a-siGe系を組合わせた新しいダンデム太陽電池が提案された。5."生体の光合成による光エネルギー変換とその利用"研究班では、生体の光エネルギーの場である光合成膜の分子構築を明らかにし、電荷の分離と安定化、電子供与体として水を利用する系の再構築と安定化への道を拓いた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Nakamura: Chem.Lett.1986. 1615-1618 (1986)
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[Publications] Y.Nakato: J.Electrochem.Soc.133. 900-904 (1986)
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[Publications] K.Okamura: J.Biochem.101. 957-966 (1987)
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[Publications] W.Y.Kim: J.Appl.Phys.61. (1987)
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[Publications] T.Shimidzu: Nouv.J.Chim.10. 213-215 (1986)