1986 Fiscal Year Annual Research Report
スピン偏極した重陽子によるプラズマ追加熱のための基礎研究
Project/Area Number |
61050048
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
和久田 義久 九大, 工学部, 助教授 (10037781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 久夫 産業医科大学, RI研究センター, 助教授 (70037894)
蓮山 寛機 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (00037962)
大旗 淳 九州大学, 教養部, 教授 (20038376)
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Keywords | 偏極核融合 / 偏極イオン源 / 原子線の冷却 / 永久六極磁石 / DD反応 / DT反応 |
Research Abstract |
1 核スピンの揃った重陽子(偏極重陽子)発生装置の性能向上とその加速 (1)解離器のアコモデーターの冷却による原子線強度の向上 解離器で発生した原子線を低い温度に冷却することにより、偏極イオン強度が増加する。解離器ノズルの先端にアコモデーターを取り付け、まず液体窒素により予冷を行ったのち、エアロプロダクツアンドケミカル社の液体ヘリウム輸送装置を改造した装置で15Kまで冷却できるようにした。約90分で15Kに到逹することがわかった。更に低温まで下げる事も可能。 (2)永久六極磁石の設計・製作 原子線温度が下がると当然速度も遅くなるので、水素原子のmj=+1/2成分のみを分離するために、初めての試みとして永久磁石を使用した六極碓磁石を設計し、計算値にほぼ近い硯場の強さ(テーパー部で1.24T,平坦部で0.9T)を得ることができた。計算はトランスファー行列法により行った。 (3)偏極イオンの集束および加速系の設計製作 偏極した原子を電離し、イオンとしたのちこれを取り出し集束させたのち、170KeVまで加速する系の設計・製作を行った。日新電機製の加速管を組み立てて、最高3mA、170keVまで加速する性能をもっている。 2 偏極重陽子による【→1D】D融合反応率の変化の測定 【→1D】D反応を低エネルギーで精密に測定するために必要な、非常薄い標的核(〜1000【A!°】)を準備し、反応生成物であるp,d及び【^3H_】を測定する半導体検出器2個を真空槽中に設置した。全系の調製が終り次第測定を始める。 3 実験結果の解析 実験結果の解析に必要な理論的計算についてはLosAlamosおよびエアランゲン大学と連絡をとり、必要コードの整備を進めつつある。DT反応については理論的計算は終了した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Hasuyama: Helvetica Physica Acta. 59. 723-727 (1986)
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[Publications] Y.Wakuta: Helvetica Physica Acta. 59. 666-669 (1986)
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[Publications] 大旗淳: 原子核研究. 31. 3-15 (1986)
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[Publications] 小倉浩一: 原子核研究. 31. 17-26 (1986)
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[Publications] H.Hasuyama: 原子核研究. 31. 35-46 (1986)
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[Publications] 和久田義久: 原子核研究. 31. 45-57 (1986)