1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61104005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
生嶋 明 東大, 物性研究所, 助教授 (10029415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 賢次郎 東京大学, 教養学部基礎科第II音波物性, 助教授 (60012506)
八田 一郎 名古屋大学, 工学部生物物理, 教授 (70016070)
比企 能夫 東京工業大学, 理学部物性物理実験, 教授 (20016041)
鈴木 克生 早稲田大学, 理工学部・半導体工学, 教授 (70063740)
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Keywords | 超音波 / 材料工学 / 音波物性 |
Research Abstract |
本特定研究は、「超音波スペクトロスコピーとその物質工学への応用」の中で、第3班として、いわゆる音波物性の研究を行い、それを他の4つの班の研究に役立てることを目的としている。班の構成は上記の計画研究の段階から参加している6名に加えて、公募研究に応募した方々から数名を選んで様式1のようになった。 本研究グループの特徴は、低温,高温,高圧などの様々な特殊環境(極限環境)下での音波物性を研究することにある。又、極めて特徴的な物質、すなわち、もっとも単純で基本的である凝縮体としてのヘリウム,高い不純物濃度でこれを制御した半導体,制御された転位密度を持つ高純度金属,岩石さらには生物組織にわたるバラエテイに豊んだ物質が対象となっていることももう一つの特徴である。 それぞれの研究者は、以上のような研究の意義と特徴を充分に認識して、それぞれに注目すべき成果を挙げた。一例としてヘリウムの研究について述べれば、ヘリウム(【^3He】,【^4He】)の表面張力が表面弾性波を用いて超低温度まで測定され、表面波伝搬の有様と表面での励起の様子とが非常に明らかになった。また【^3He】-【^4He】混合系でのフォノン・ロトン相互作用が明らかになった。さらには、焼結銀中に閉じこめた液体ヘリウムの振る舞いが明らかにされつつある。 この班は、2つの研究サブセンターを持つ。一つは「極低温における超音波測定」,もう一つは「高圧下での超音波測定」サブセンターである。いずれも建設を終って共同利用体制に入っており、とくに前者では延べ500人日程度の利用者があった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.J.Ikushima;M.Iino;M.Suzuki: Invited Talk at Int'l Conf.on"Quantum Liquids and Solids",Canad.J.Phys.(1987)
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[Publications] K.Suzuki;K.Asano;H.Ogiwara: Proceedings of the Fifth International Conference on Phonon Scattering in Condensed Matter. 150-152 (1986)
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[Publications] Kenjiro Suzuki;A.Hikata;C.Elbaum: Jpn.J.Appl.Phys.(1987)
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[Publications] Satoru Kato;Ichiro Hatta: Japanese Journal of Applied Physics. 26-1,Suppl.(1987)
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[Publications] Yoshio Hiki;Tokuo Kosugi;Yoshiaki Kogure: Proc.5th Intern.Conf.on Phonon Scattering in Condensed Matter(Springer-Velag,Berlin). 260-262 (1986)