1986 Fiscal Year Annual Research Report
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61106005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池中 徳治 阪大, 理学部, 教授 (20028088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山科 郁男 京都大学, 薬学部, 教授 (70025675)
村松 喬 鹿児島大学, 医学部, 教授 (00030891)
立木 蔚 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (90006065)
木幡 陽 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30030852)
大沢 利昭 東京大学, 薬学部, 教授 (40012603)
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Keywords | 糖鎖構造 / 糖タンパク質 / 糖鎖プロセシング / 糖鎖抗原性 / シアリダーゼ / マンナン結合タンパク質 |
Research Abstract |
糖タンパク質中の糖鎖の生理的役割を解明するため、研究計画に基づき、種々の糖タンパク質糖鎖の結合とその修飾について研究を行ない下記の成果を上げた。 1.昨年までに開発した蛍光微量分析法をヒマヘマグルチニンの糖鎖構造決定に応用して5種類の糖鎖の構造を決定した。うち一種は新構造であることが判った。 2.マウスK46細胞の分泌型Ia抗原は糖タンパク(Mw75〜85k)であり、膜のIaの抗原(Mw32kと28k)とはmRNAのレベルで異っていることを明らかにした。 3.ヒトデ卵ゼリー層の主要糖タンパク質の糖鎖構造を調べた所、糖鎖のプロセシングの初期段階でとまっていることが判明した。 4.膜結合性シアリダーゼは、形質膜、リソソーム膜に局在し、一般の動物シアリダーゼが作用しないガングリオシド(【GM_2】,【GM_1】)にも作用した。 5.糖鎖のミクロ不均一性は、各個体、各細胞、各タンパク質によって、それぞれ個有の不均一性を保ちながら生合成されていることが判明した。 6.マウス発生の過程で胚体外内胚葉に特異的に出現し、その分化のマーカーとなるGS-Iレクチンのリガンドの糖鎖構造を解明した。 7.正常繊維芽細胞のカテプシンDは、分子量が31Kであるが、I-Cell病では33Kであり、ショ糖により正常化させると、31Kになることを見つけた。8.ヒト腎由来のγ-GTPの糖鎖は、bisecting Glc NAcを含む複合糖鎖構造をしており、これは、腎上皮細胞の刷子縁側に局在する糖蛋白の晋遍的な特徴と考えられた。 9.肝マンナン結合タンパク質の役割を一層明らかにするため、遺伝子組換え技術を利用し、全アミノ酸配列を決定した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kimura,Y.: J.Biochem.101. (1987)
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[Publications] Muramatu,H.: Eur.J.Biochem.157. 71-75 (1986)
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[Publications] Goso-Kato,K.: J.Chromatography.380. 374-378 (1986)
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[Publications] Ymashita,K.: J.Biochem.99. 55-62 (1986)
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[Publications] Miyagi,T.: FEBS Lett.206. 223-228 (1986)
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[Publications] Oka,S.: J.Biochem.101. 135-144 (1986)