1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61132002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野々村 禎昭 東大, 医学部, 教授 (80009993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 泰望 大阪大学, 理学部, 助教授 (50028221)
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 助教授 (80127092)
八木 康一 北大, 理学部, 教授 (90000728)
関根 隆光 順天堂大学, 医学部, 教授 (80052918)
丸山 工作 千葉大学, 理学部, 教授 (60012267)
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Keywords | ミオシン重鎖一次構造 / ミオシン重鎖ATP結合位 / アクチン結合調節蛋白質 / アクチンフィラメント結合位 / キャッチメカニズム / イノシトール3リン酸代謝酵素 |
Research Abstract |
平滑筋のCo制御機構に関して特にミオシン側に関連するものとしては尾西は平滑筋ミオシン重鎖のS1部に関して部分的にアミノ酸一次構造の決定を行った。この結果と生化学的研究の結果を合わせて、活性SH位,ATP結合位,軽鎖結合部位との立体関係をかなり明らかにした。関根も同様に修飾したヌクレオタイドを用いてATP結合付近の構造を明らかにしつつある。 アクチン側に関連するものとしては柴田がトロポミオシン及びカルデスモンの調節機能をミオシン側のリン酸化との関連でとらえ直すことを試みている。山本のグループも本年はむしろミオシンの頭部の双頭の差がアクチンの相互作用に及ぼす影響を考えつつ実験を行っている。野々村はもっと直接にアクチンに結合する調節蛋白質を精製し、この存在が血管平滑筋に多いこと、一方非筋細胞にも小腸の微緘毛、肝細胞等で存在することを抗体を作製して確かめた。しかもこの蛋白質は従来から知られていたゲルゾリン,ビリン,ブレビン等のものとの相同性を考えると非常に問題ある蛋白質であることがわかってきた。丸山もこの蛋白質を調製して、アクチンとの結合位置を決定しようとしている。この研究を進める中で丸山はβ-アクチニンのアクチンフィラメントへの結合位置がポイント端としてききたが、蛋白質の調製法によってはバーブ端にも結合することがわかり、むしろ混乱してきたかの印象を与えている。上記の蛋白質の結合位置との関連で重大である。 八木らはキャッチをする平滑筋の機構にせまって、細胞内カルシュウムの減少で活性化されるキナーゼを発見して、キャッチメカニズムへの解明へ一歩ふみ出したといえる。 清水はロイコトリエン代謝過程で出現する酵素を精製し、平田もイノシトールミリン酸代謝過程での新しい酵素を精製した。どちらもこの領域での重要な発見である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.Nakamura: Journal of Biochemistry. 99. 1359-1369 (1986)
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[Publications] J.Takito: Journal Biological Chemistry.
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[Publications] M.Yoshida: Journal of Biochemistry. 99. 1027-1036 (1986)
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[Publications] N.Kikuchi: Journal of Biochemistry. 99. 1237-1243 (1986)
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[Publications] M.Oosawa: J. Biochemistry. 100. 1001-1008 (1986)
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[Publications] T.Shimizu: Proceeding of National Academy of Science U.S.A.83. 4175-4179 (1986)
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[Publications] I.Ohtsuki: "Advances in Protein Chemistry" Academic Press. N.Y., 67 (1986)