1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61132005
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山野 俊雄 阪大, 医学部, その他 (40028270)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国府 達郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (90028324)
戸田 昇 滋賀医科大学, 教授 (50025590)
三宅 可浩 国立循環器病センター, 部長 (40028353)
岡本 光弘 大阪大学, 医学部, 教授 (90028613)
宇井 理生 東京大学, 薬学部, 教授 (50001037)
|
Keywords | レニン / アンジオテンシン / アルドステロン / 心房性【Na^+】利尿ペプチド / 血小板活性化因子 |
Research Abstract |
国府は傍糸球体細胞からのレニン分泌の調節機構を解明する目的で、まずラット腎臓から傍糸球体細胞を単離した。また将来レニン分泌の【Ca^(2+)】による調節機構を研究する予定であるので、主要な【Ca^(2+)】調節因子であるミオシン軽鎖キナーゼ,カルデスモン,カルモジュリンを精製し、それぞれに対する特異抗体を作成した。三宅はヒト尿からカリクレインおよびプロカリクレインを精製し、プロカリクレインの活性化機構を解析した。荒川は血中におけるトニンの測定法を開発した。つまりトニンとα,マクログロブリンの複合体を後者に対する抗体を用いて捕捉して定量する方法である。この方法によりトニンによるアンジオテンシン産生能の研究が可能となった。戸田は各種血管壁のアンジオテンシン変換酵素活性を測定し、血管壁局所におけるアンジオテンシン【II】生成と作用機構を明らかにした。岡本は酵素の再構成実験の結果、シトクロムP-【450_(11)】βによるアルドステロン合成活性がカルモジュリンによる調節を受けている可能性を示唆した。石井は本態性高血圧症患者では心房性【Na^+】利尿ペプチドによる利尿、【Na^+】利尿反応ならびに糸球体濾過量増加が著明に現われることを見出した。吉永はラットの腎糸球体メサンギウム細胞や腎動脈平滑筋細胞では心房性【Na^+】利尿ペプチド刺激によりcGMPが増加することを見出した。栗山はブタ冠動脈平滑筋のアセチルコリンによる収縮反応にCキナーゼ-【Ca^(2+)】動員機構が関与することを、ホルボールエステルを用いて明らかにした。宇井は好中球とその走化性因子レセプターを介するPIレスポンスをモデル実験系として用いて、GTP結合タンパク質がPIレスポンス-【Ca^(2+)】動員系の仲介因子として機能することを証明した。安田は大動脈平滑筋細胞および腎糸球体上皮細胞に血小板活性化因子を作用させるとホスホリパーゼ【A_2】およびホスホリパーゼCが活性化されることを見出した。
|
-
[Publications] F.Okajima;T.Katada;M.Ui: Journal of Biological Chemistry. 260. 6761-6768 (1985)
-
[Publications] S.Sugano;T.Ohnishi;N.Hatae;K.Ishimura;H.Fujita;T.Yamano;M.Okamoto: Journal of Steroid Biochemistry. 23. 1013-1021 (1985)
-
[Publications] T.Ohnishi;A.Wada;Y.Nonaka;T.Sugiyama;T.Yamano;M.Okamoto: Journal of Biochemistry. 100. 1065-1076 (1986)
-
[Publications] S.Takahashi;A.Irie;Y.Katayama;K.Ito;Y.Miyake: Journal of Biochemistry. 99. 989-992 (1986)
-
[Publications] T.Okumura;M.Miyazaki;T.Inagami;N.Toda: Hypertension. 8. 560-565 (1986)
-
[Publications] K.Takahashi;K.Hiwada;T.Kokubu: Biochemical Biophysical Research Communication. 141. 20-26 (1986)