1986 Fiscal Year Annual Research Report
有機炭素資源に対するHFを基剤とする高活性・高選択的フルオロ化試薬の開発
Project/Area Number |
61211001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 章 北海道大学, 工学部, 教授 (40001185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正治 北海道大学, 工学部, 助手 (20109490)
宮浦 憲夫 北海道大学, 工学部, 助手 (10002049)
米田 徳彦 北海道大学, 工学部, 助教授 (50001219)
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Keywords | 無水フッ化水素 / ハロゲン交換-フッ素化反応 / 芳香核フッ素化反応 / フッ化水素-有機塩基溶液 / Dediazoniation-Fluorination |
Research Abstract |
無水フッ化水素(AHF)をフッ素源とする新規なフッ素化試薬やフッ素化反応を開発する目的で当該研究課題を実施し、以下の成果を得た。 1 有機ハロゲン化合物、とくに環状および3級アルキルハロゲン化合物(RX)に対し、【Cu_2】Oを含有するAHF-有機塩基溶液が非常に有効なハロゲン交換-フッ素化能を示した。本反応は、溶液中の【Cu^+】イオンによりRX(X=Cl,Br)が【R^+】とCuXを生成することで開始され、AHF中に共存するエーテルなどの有機塩基により系内のFアニオンの求核性が高められ、【R^+】の重合などを抑制して高収率でR-Fを与えるものとして説明された。 2 アニリン類から得られるテトラフルオロボレートジアゾニウム塩の熱分解によるフルオロベンゼン類の合成法はシーマン反応として知られているが、収率や反応の再現性が著しく悪い。そこでAHF-有機塩基溶液を用いて、アニリン類をin situでジアゾ化し、Dediazoniationを行ってフルオロベンゼン類を得る一段法につき検討した。その結果、Dediazoniation温度で揮発性のHFを含有しないAHF-有機塩基溶液を用いることによりフリオロベンゼン類がほぼ定量的に得られることを見出した。また、本溶液にクロルベンゼン等を加えた系は液(AHF-塩基)-液(有機層)不均-2相系となり、生成フルオロベンゼンは有機層に抽出され容易に分離でき、AHF-有機塩基溶液は連続的に反覆使用することが可能であることが明らかとなった。 今後の研究展開に関する計画 (1) 【Cu_2】OをAHF処理して得られる沈殿物を100〜150℃焼成して得られる赤紫色結晶体(CuFと考えられる)のハロゲン交換-フッ素化能を検討する。(2) AHF-有機塩基溶液中でのジアゾ化で得られる種々の【ArN_2^+】【F^-】の脱ジアゾ化反応性を熱のみならず光照射などの反応条件下でも検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 福原彊: Synthesis Commuication. (1987)
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[Publications] 米田徳彦: Journal of Fluorine Chemistry. (1987)
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[Publications] 米田徳彦: Chemistry Letters. (1987)