1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61219006
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 康夫 新大, 脳研究所, 教授 (00018590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎村 建司 新潟大学, 脳研究所, 助手 (40162325)
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20111734)
宮武 正 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50048998)
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Keywords | シアリダーゼ / 遺伝子 / cDNA / クローニング / RNA / 神経疾患 |
Research Abstract |
シアリドーシスの病因を追求するためにはシアリダーゼ遺伝子の病的変化を研究することが必要である。そのためには先づ次の3つの実験を行うことが必須であると思われる。即ち(1)このシアリダーゼ酵素蛋白の精製,(2)人間胎盤のcDNAライブラリーの調製,(3)そのcDNAライブラリーから(1)の蛋白のcDNAクローンを分離することである。我々は本年度先づ上記の(2)の方向から実験を開始した。本年度得られた結果は下記の如くである。人間の胎盤のマイクロゾームを分離しそれよりGnanidine thiocyanate法でRNAを分離し、このRNAを更にOligo(dT)セルロースクロマトグラフィーによりPo-ly(A)RNAを精製した。このPoly(A)RNAよりoligo(dT)をプライマーとしてcDNAを合成し次にRNase【H^(12)】よりRNA,DNAハイブリッドの中のRNAにニックを入れ、DNApolymeraseによりこのニックの入ったRNAをプライマーとしてDNAを合成する。更にT4DNA polymeraseにより1ststrandのcDNA3末端のオーバーハングを除去する。この2本鎖cDNAとPBR322をアニールさせ大腸菌をトランスホームした。我々は現在人間の胎盤特異のcDNAプローブを所有していないので胎盤にも存在すると考えられるnonneuronal enolase(NNE)のcDNAをプローブとして胎盤のmRNA及びcDNAライブラリーを検討した。その結果人間胎盤のpoly(A)RNAをNorthern blot分析で検討した処、1800塩基のサイズを示すバンド-即ちNNEcDNAとhybridigeするRNAの存在を認めた。またcDNAライブラリーをNNEcDNAをプローブとしてスクリーニングした処陽性コロニーを検出することに成功した。それ故人間胎盤のcDNAライブラリーが調製されたことが確認されたことになるのでキレシアクダーゼ蛋白が精製されればそのcDNAクローンを直ちにスクリーニングすることになる。
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