1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61221012
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
古賀 隆治 岡山大, 工学部, 助教授 (20027147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 恵 岡山大学, 工学部, 教務員 (00170233)
佐野 博也 福山大学, 工学部, 教授 (10033143)
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Keywords | 光IC / タンタル酸リチウム / 光導波路 / 熱拡散 / レーザパルス / 波形観測 |
Research Abstract |
目的は、パルスレーザーから発射される単発のパルスの波形を実時間的に測定するシステムを光集積回路の形で実現することにある。そのため、光ファイバを遅延路に、Austonスイッチとバルク型ポッケルスセルをゲート素子とする方法を考案・試作し、一応の成功を収めているが時間分解能は、500ピコ秒に止まった。本研究は、この光遅延路および光ゲートを電気光学結晶の基板上に形成された光導波路に置き換えることにより、時間分解能を10ピコ秒台に向上させることを目的とする。本年度では、基本技術である光導波路の形成のためのプロセスの開発と複数チャンネルの光信号に対して同時に作用する集積光スイッチの設計を行った。 1.タンタル酸リチウム基板上への光導波路の形成 光損傷に強いとされるタンタル酸リチウムを基板材料に、また拡散温度の低くて済む銅イオンをドーパントに選び、内拡散法による導波路形成を試みた。スラブ導波路を形成した後、不要部を除き去るリブ型導波路および、最初にCuOをスパッタしたうえで導波路の形にパターニングしたうえで熱により内拡散するチャンネル型導波路の2つを試み、結局後者の形で導波路の成形に成功した。 2.集積光スイッチの設計 複数の光チャンネルに対し、1つの制御電気信号により、数十ピコ秒度ずつ正確な時間差をもって働く光ゲートを設計した。結局、電極としては基板を表裏から狭む集行波形導波路、およびY型分岐を持ち、電極の電位によって制御される全反射を利用する分岐型光ゲートを組み合わせることと、光ゲートの幾何学的配置を工夫することにより、約40ピコ秒の時間分解能と16のチャンネル数が得られるものと判断された。
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Research Products
(1 results)