1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61301012
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
今井 四郎 北海道大学, 文学部, 教授 (70000586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 昇 北海道大学, 文学部, 助手 (40154611)
赤間 清 北海道大学, 文学部, 講師 (50126265)
伊藤 進 北海道教育大学, 札幌分校, 助教授 (00107228)
齋藤 尭幸 北海道大学, 文学部, 助教授 (70113561)
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Keywords | パターン認知 / 認知的多義性 / 帰納的学習システム / 知識構造 / プライミング効果 / 記憶表象生成モデル / パラドックス現象 |
Research Abstract |
1.構造論的研究 (1)認知的多義性, パターンの定義により, パターンは本来多義的である. 本研究により, 認知的変換が群をなすことが明らかになった. このことにより, パターン認知に変換群が関係することになり, パターン認知の対義性がさらに定式化された. (2)有効入力刺激セット,刺激セットが認知されると対応するパターンのセットが記憶系に記憶されると考えられる. しかし, 記憶表象生成モデルによれば, その他に記憶系に記憶表象が生成される. 従って, 刺激セットが学習されると, もとの刺激セット以上のパターンが記憶系に記憶されうる. (3)このようにしてパターンが認知され, それに基づいて対象世界が認知されると考えられる. このような知見が構造論的研究によって得られた. 2.意味論的, 計算機科学的研究 「知識を作るとはいかなることか」という問題を設定し, 「知識を作る」ような習するシステムを構築する研究を行なってきた. その結果, 未知言語環境における帰納的学習システムのモデル, 帰納的学習システムLS/1による翻訳の学習, 確信度つき論理プログラムの最良優先探索アルゴリズム, 有効な教師役, 等に関して興味ぶかい成果が得られた. 3.認知論的研究. (1)プライミング効果の研究によりエピソード記憶,意味記憶,手続き記憶の3者の間の関係,知識構造,および知識形成の認知過程が明らかにされてきた. (2)刺激の反復提示, 相互に明確な関係構造を有する刺激セットの学習において, いかに知識が形成されるか理論的・実験的研究が行なわれ, パラドックス現象を発見し, 記憶表象生成モデルを構築する等, ユニークな研究成果が得られた.
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[Publications] 今井四郎: 心理学研究.
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[Publications] 今井四郎: 心理学評論.
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[Publications] 赤間清: 情報処理学会論文誌. 28. (1987)
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[Publications] 赤間清: 人工知能学会誌. 2. (1987)
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[Publications] 天野要: 心理学研究.
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[Publications] 太田信夫: 心理学評論.