1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61301019
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 守弘 筑大, 社会学部, 教授 (40007456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元島 邦夫 埼玉大学, 教養部, 教授 (20008907)
河西 宏祐 千葉大学, 教養部, 教授 (20015837)
鎌田 とし子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (00086323)
柴田 弘捷 専修大学, 文学部, 教授 (80103414)
浜岡 政好 仏教大学, 社会学部, 教授 (80066422)
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Keywords | 技術革新 / 情報化 / 労働者階級の状態 / 生活構造 / 職業構造 / ソフトウェア |
Research Abstract |
1近年の高度技術化、情報化に伴う労働者階級の産業別・職業別構成を巨視的統計分析を行い、生産工程従事者の伸びの鈍化、技術職・サービス職の顕著な増加を明らかにした。このような労働需要の変化に対応して、労働者の職業訓練の必要性を指摘し、後期中等教育課程編成の再検討が必要となっていることを明らかにした。 2技術革新の著しい産業分野を対象として、自動車工業、電機・機械工業、交通運輸業、流通サービス業、ソフトウエア産業の班別編成によって、既存調査資料の分析を行い、さらに労働過程、作業内容の変化と作業管理、業務管理の変化について、面接調査等によって実態調査を実施した。各産業分野において当初予想した以上の産業合理化が進められていて、労働者の労働と生活に深刻な影響を与えていることが明らかにされた。 3この実態調査結果の集計分析のため、パーソナルコンピュータ(NEC9801)を購入して集計作業を実施したが、今年度だけでは完了することができずに来年度にかけてさらに作業を継続する。 4産業構造の変動は最近の円高等の国際経済環境の変化によってさらに促進されており、一方では高度技術化・情報化の進展に伴なって技術系労働者の需要は増大しているが、他方では構造不況業種といわれる鉄綱業、造船業では深刻な不況に直面しており、労働者の生活を圧迫しているばかりでなく地域経済にも多大の不安を投げかけている。 次年度はこのような産業構造の変動のもたらす光と陰を現地調査によってさらに明らかにし、労働者階級の状態を分析することが課題である。
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[Publications] 佐藤守弘 編著: "産業社会学" アカデミア出版会, 250 (1987)
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[Publications] 都丸泰助 編著: "トヨタと地域社会" 大月書店, 348 (1987)