1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61301029
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Research Institution | Toyo University Junior College |
Principal Investigator |
細井 洋子 東洋大短, その他, 教授 (80073633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 洋司 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (80086181)
清水 新二 大阪市立大学, 生活科学部, 講師 (40113493)
松下 武志 島根大学, 法文学部, 助教授 (20004062)
本村 汎 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (90047027)
大橋 薫 明治学院大学, 社会学部, 教授 (90062067)
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Keywords | 社会病理学 / 社会解体論 / アノミー論 / 疎外論 / エスノメソドロジー / 社会的不適応論 |
Research Abstract |
本年度は以下の要領で研究を行ない、以下のような成果を納めた。 1、文献・資料の収集.5つの班((1)社会解体論,(2)葛藤・フラストレーション論,(3)アノミー論・疎外論・相対的剥奪論,(4)エスノメソドロジー・レイベリング論・統制理論,(5)社会的不適応論)に分かれて、各分担者が各々の所属機関の図書館を中心に、19世紀後半(社会病理学の創始期)および20世紀前半(社会病理学全盛期)に刊行された単行本,雑誌論文,未発表の草稿を集めることに専念した。 2、班ごとの研究会。分担者が相互に連絡をとりあって、情報を交換すると同時に、時には直接会って文献を解読し、学説の系譜をたどっていった。 3.全体打ち合わせ会。7月下旬、12月下旬の2回にわたって、分担者の合同合宿を行った。そこでは各々の分担者が集めた文献について簡単に報告しあう中で、従来の定説に対して新説を提示したり、従来長く空白になっていた時期あるいは国について新しい発見をしたりした。本研究の柱となっている5つの理論も、研究を進めていく中で、これまで別々の理論として招介されてきたものが、以外にも多くの共通性をもっており、むしろ一括して論じた方が望ましいと考えられるようなものもでてきた。また、それぞれの理論の中に登場する用語の数々も、その意味を厳密に迫っていくと、別の用語と同義語であるものもあり、従来の学説研究にかなり大きな修正と再考を迫る程の資料を提供できる程になりつつある。 62年度は、これらの文献・資料を基に、独自の体系化を試み、社会病理学の学説史の研究に、新しい説を提案していくつもりである。
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