1987 Fiscal Year Annual Research Report
早期教育,中学校・高等学校における英語教育の実態と将来像の総合的研究
Project/Area Number |
61301092
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小池 生夫 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (70051266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝尾 幸次郎 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40102462)
石田 雅近 清泉女子大学, 文学部, 助教授 (70146942)
原岡 笙子 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (30129887)
国吉 丈夫 千葉大学, 教育学部, 教授 (70009611)
伊部 哲 専修大学, 文学部, 教授 (00123159)
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Keywords | 中学・高校の英語教育の実態 / 日本の英語教育の将来像 / 中等学校の英語教育改革 |
Research Abstract |
本研究は,大学英語教育の実態と将来像のアンケートによる分析(教員篇,学生篇)につづく大学入学以前の時期におけるわが国英語教育の実情と将来像をえがくことが主たるテーマである.約70項目のアンケートを全国各地域の中学・高校の英語専任教員約5000人を無作為に抽出し,返答を求めたところ,その約40%が回答を寄せた.中学・高校ともにほぼ半分である.その内容は,英語教育の目的,教授法の改良,教材,L.L.を使用しての状況,教員の海外研修状況,生徒への評価,クラスの規模など現状のあらゆる問題を取り扱ったつもりである.そのテーマは,できるだけ,過去4年に亘る大学英語教育改革のためのアンケートによる現状及び未来像への調査結果と比較できるようにした. これは1人の人間がどのようにしてことばを学習し習得するかを調べること,教育行政・教育政策と関ってくる.たとえば,生徒・学生は4技能のうち,もっとも身につけるのが日本語への翻訳力の養成にエネルギーが注がれる授業に不満を持ち,話す,聞く能力を身につけることを希望する.教員は,大学に近ずくほど教養中心的であり,読みの正確さに留意することが望ましいと考える.現在は,教養中心からコミュニケーション中心に語学教育は移行していくその分岐点にあるだろう. 小学校及び幼稚園児童を対象に教えている英語教員約500人,海外子女教育に從事した小学校・中学校教員約500名を対象に,それぞれアンケート項目を作成し,英語教育の目的とその達成の方法について意見を求めている.その結果についても,前と同じようなことを感じさせられる.国際教育,異文化間コミュニケーション教育の登場がこのたびの調査から肯定される.
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