1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61302017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野村 亨 東大, 原子核研究所, 教授 (60087393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 学 東北大学, サイクロセンター, 教授 (70016111)
李 相茂 筑波大学, 物理学系, 助教授 (10175028)
大沼 甫 東京工業大学, 理学部, 教授 (00011544)
石原 正泰 理化学研究所, 放射線研究室, 主任研究員 (40013396)
鹿取 謙二 大阪大学, 理学部, 教授 (20013485)
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Keywords | 重イオン核物理 / 不安定核分光 / オンライン質量分析器 / 液相から気相への相転移 / 高励起状態 / 理研リングサイクロトロン |
Research Abstract |
中高エネルギー重イオン核物理の発展を目指す全国の研究者を組織し、当面理研リングサイクロトロンによる実験的研究を中心として、以下に示す主要課題別に作業部会を構成し、実験・理論の両面から研究課題の検討とそれに適合する実験計画の作成や測定装置の設計を行った。 (1)不安定原子核の核分光的研究 α-β-γ分光,弱い相互作用,レーザー核分光,インビームγ線分光,2次不安定核ビーム実験等を目標として、大型反跳核分析器と複合型オンライン質量分析器の検討と概念設計を完成した。また、東大核研にある類似の小型装置を用い、予想性能の試験実験を行い、満足な結果を得た。これらの結果は、米国・欧州の国際会議で発表され、注目を集めた。 (2)中高エネルギー重イオン核反応 融合反応の限界と前平衝崩壊、液相から気相への相転移、多粒子移行と核破砕過程等の研究を目指し、汎用大散乱槽と多重粒子測定系の詳細な設計を行った。 (3)高励起状態の核構造 巨大共鳴、核偏極をプローブとする核反応の素過程、π中間子発生における多体効果、粒子移行反応の精密測定等を目標として、広角度運動量分析器と高分解能中性子測定系の設計と粒子光学系の計算を行った。 (4)重イオン核物理の将来計画 東大核研を中心とする大型ハドロン計画に参画し、将来計画の検討・立案を行い、不安定核工場の建設の推進の提案を行った。 以上の検討結果を踏まえて研究会を開催し、総合的視野から全計画の調整を行い、その結果を印刷公表した。この結果は、理研PACで承認され、来年度以降順次実施される予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.MIYATAKE: Nuclear Instruments and Methods. (1987)
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[Publications] T.NOMURA: INS Report. 612. 1-13 (1986)
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[Publications] K.MORITA: Nuclear Instruments and Methods. (1987)
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[Publications] T.Nomura: Proc.Intern.Workshop on ion-quide based isotope separation,Konnevesi,Finland,1986,ed.J.Aysto etal.(Univ.Jyvaskyla,Finland,1986). 14 (1986)
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[Publications] T.Shimoda: Journal of the Physical Society of Japan. 55. 3021-3030 (1986)
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[Publications] 石原正泰,他: "研究会報告集「核物理におけるクラスター的様相と中高エネルギー重イオン核物理の展望」" 総合研究(A)「中高エネルギー重イオン核物理の研究」研究班, 198 (1987)