1986 Fiscal Year Annual Research Report
固体の表面,界面における電子励起状態と緩和過程の研究
Project/Area Number |
61302018
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 武生 東北大, 理学部, 教授 (10004342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 敏弘 筑波大学, 物理工学系, 教授 (10015745)
近藤 泰洋 東北大学, 工学部, 助教授 (20013534)
潮田 賢勝 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90176652)
仁科 雄一郎 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90005851)
伊藤 正 東北大学, 理学部, 助教授 (60004503)
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Keywords | 固体の表面 / 界面 / 電子励起状態 / 緩和過程 |
Research Abstract |
交付申請書に記載してある実施計画(1)については松浦が半導体の電子励起状態の次元性とサイズ効果に及ぼす電場・磁場の影響について、豊沢が電子格子相互作用、特に表面・界面における自己束縛過程の次元性の効果について、張は、半無限系から薄膜へと結晶サイズが減少した際の励起子ポラリトンの境界条件について各々、理論的研究を発展させている。後藤は【PbI_2】超薄膜中の擬二次元励起子と擬二次元バンド間遷移の光学的観測に成功し、国府田は、有機薄膜の分子配構を知る上で電場変調分光法が有効であることをメロシアニンLB膜,フクロシアニン蒸着膜で実証した。又、松井はLB膜中の二次元励起子の格子緩和過程についてピコ秒分光を用いた研究を開始した。 一方、伊藤は、アルカリハライドマトリックス中の銅ハライド微結晶中の励起子状態が量子サイズ効果を受けて多くのサブバンドに分裂する事を観測し神前は、ゼラチン中に銀ハライド微結晶をサイズをそろえて成長させ、そのサイズ効果と表面の性質が感光材料としての特性に与える影響について研究を行っている。又、近藤は、半導体・イオン結晶の表面における欠陥生成過程の研究に有力な感度の高い光カロリメトリック法を開発した。実施計画(2)については、後藤か半導体・銅フタロシアニン界面における光励起電子移動について色素の発光の消光過程におよぼす半導体の導電性の重要性を、山田は良質の孤立した銀の島状フィルムの上に載せたピリジンについてCT状態への吸収を初めて観測した。潮田はATR法で金属フィルム上の表面吸着種の電子状態の研究を,新井は金属-アモレファスSi系の研究を,仁科は銀電極表面における酸化・還元反応に及ぼす光照射効果のメカニズムの研究を行っている。これらに加えて、松原らの薄膜作成技術の研究開発や井口の光電子分光を用いた有機固体・液体表面の電子状態の研究等があり本研究課題に対する多方面からのアプローチが進展しつつある。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Koyanagi;K.Matsubara;H.Takaoka;T.Takagi: J.Appl.Phys.61. (1987)
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[Publications] 渡辺利男,山野浩司,小柳剛,松原覚衛: 日本応用磁気学会誌. 11. (1987)
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[Publications] Kikuo Cho: J.Phys.Soc.Jpn.55. 4113-4121 (1986)
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[Publications] 神前煕: 日本写真学会誌. 49. 427-434 (1986)
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[Publications] H.Yamada;H.Nagata;K.Kishibe: J.Phys.Chem.90. 818-823 (1986)
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[Publications] H.Yamada;H.Nagata;H.Teranishi: J.Phys.Chem. 90. 2384-2388 (1986)
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[Publications] M.Ueta;H.Kanzaki;K.Kobayashi;Y.Toyozawa;E.Hanamura: "Excitonic Processes in Solids" Springer-Verlag, 530 (1986)