レーザー電子光学・量子エレクトロニクスに関する総合的研究

1986 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 61302047
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 山中 千代衛 阪大, 工学部, 教授 (10028920)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 久保 宇市 近畿大学, 理工学部, 教授 (80088335) ; 中井 貞雄 大阪大学, 工学部, 教授 (10029019) ; 難波 進 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029370) ; 末田 正 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029408) ; 西原 浩 大阪大学, 工学部, 教授 (00029018)
• Keywords: 量子エレクトロニクス / レーザー同位体分離 / レーザー電子光学 / レーザー核融合 / 光通信 / 情報処理 / X線レーザー

Research Abstract

研究代表者と量子エレクトロニクス合同委員会委員長G.A.Giordmaine博士との連絡を契機として、1988年量子エレクトロニクス国際会議(IQEC'88)の日本開催が決定した。本総合研究では、IQEC'88開催に向けて、各研究分野の現状を総合的に把握し、研究内容の整備をはかり、開催準備の一助とすることを目的とした。
レーザー核融合の分野においては、阪大レーザー研の激光刈号の性能が十分に発揮され、球対称圧縮により世界最高の中性子発生が達成された。この成果は1986年10月京都で開催さたIAEAで報告され高い評価を受けた。レーザーエネルギー応用として重要なレーザー同位体分離の研究が、分子法に関して理研で、原子法に関して阪大レーザー研で行われた。ウラン同位体分離に適した光源が夫々開発された。同位体分離に関する基礎実験がなされ、レーザー同位体分離システムの概念設計が行われた。
最近エキシマーレーザーの物質処理への応用が産業界で注目されている。これにはレーザーの性能向上が必要であり、エキシマーレーザーの高出力化、長寿命化の研究が、電総研,理研,慶大工で行われ、重要な成果が得られた。半導体レーザーの性能向上に関する研究が東大工で実施され、発振モードの制御に関し大きな進展が見られた。また半導体レーザーの応用に関し、光信号処理に関する研究(阪大工),超短パレスの発生に関する研究(阪大基礎工)が実施され、CLEO等の国際会議で発表された。高分解能分光学の開発とその応用が東大理,京大工でなされ、核分光等他分野への応用が検討されている。またエキシマーレーザーの医学への応用(近大工),分子内高速緩和現象の解明(分子研),XUVレーザーの発振(阪大レーザー研)等の成果が得られている。

Research Products

• [Publications] C.Yamanaka;S.Nakai;T.Yabe;H.Nishimura etal: Physical Review Letters. 56. 1575-1578 (1986)
• [Publications] C.Yamanaka;S.Nakai: Nature. 319. 757 (1986)
• [Publications] 山中千代衛,山中龍彦: レーザー研究. 14. 414 (1986)
• [Publications] 難波進,瀬川勇三郎,草野淳一: レーザー研究. 14. 701 (1986)
• [Publications] 久保宇市,渥美和彦,米澤卓実他: レーザー研究. 14. 2 (1986)
• [Publications] S.Nakai;A.Hasegawa;H.Daido etal: Physical Review Letters. 56. (1986)
• [Publications] 山中千代衛: "レーザーと未来社会" 三田出版会, (1985)
• [Publications] 山中千代衛: "サイエンス" 日本経済新聞社, (1986)