1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61302069
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
片山 忠久 九大, 工学部, 教授 (80017938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 昭夫 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (40087276)
西田 勝 九州産業大学, 工学部, 助教授 (30069504)
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Keywords | 壁面風圧 / 風洞模型実験 / 地表面粗さ / 風速垂直分布 / スペクトル / 粗度係数 / べき指数 / アプローチフロー |
Research Abstract |
地表面の粗さが市街地風の性状に及ぼす影響を調べるため、海岸、密集市街、大きな池において、3台の係留気球を同時使用し、平均風速と乱れの強さの垂直分布、パワースペクトル、確率密度関数の測定を行った。風上側地表面の粗さに対応して粗度係数、べき指数、乱れの強さおよび地上と上空のパワースペクトルが変化する様子を明らかにした。 風向方向に一列に並ぶ5階建中層住棟群の風上住棟から風下住棟に至る屋上風、開口前方気流および住棟前後差圧に関し、縮率1/300の模型を使用して風洞実験を行い、実測値との比較を行った。基準とする住棟屋上風の測定高さ程度までのアプローチフローの平均風速と乱れの強さの垂直分布を実測のそれに一致させれば、屋上風や住棟前後差圧はよく再現されることを確かめた。ただし、自然風における不規則な風向の変動に起因すると考えられる不一致が住棟前後差圧の測定結果の中に認められた。 住棟の形状、容積率、方位および配列等の組み合わせによる規則的配列の住棟群模型について、主に換気、通風の駆動力となる住棟前後差圧の風洞実験を行った。住棟の形状は5階建を基準として10階、さらに15階へと高層化する。容積率は100%を基準として50,75,125,150%の5段階に変化させる。住棟方位は、主壁面に対し直角な場合を基準として30゜および60゜傾ける。さらに配列は整形と千鳥の2種類を考える。以上の組み合わせによる23種類の住棟配置を対象として実験を行い、住棟前後差圧は、容積率が小さい程、住棟を高層化する程、住棟の法線方向と風向の角度が小さい程、千鳥よりは整形配列の方が大きくなることを定量的に示した。住棟配置計画が換気通風に及ぼす影響を調べるため、主に壁面風圧に関して風洞模型実験を行ったが、これは室内環境に関連する。今後、屋外の熱環境に関連して住棟間気流を調べる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 西田勝,片山忠久,石井昭夫,堤純一郎,田島啓治: 日本建築学会計画系論文報告集. 365. 10-18 (1986)
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[Publications] 西田勝,片山忠久,石井昭夫,堤純一郎,石井米二郎,山野雅生: 日本建築学会大会学術講演梗概集. 287-288 (1986)
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[Publications] 片山忠久,石井昭夫,西田勝,堤純一郎,森川昭夫,橋田光明: 日本建築学会計画系論文報告集. 372. 21-29 (1987)
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[Publications] 石井米二郎,西田勝,片山忠久,石井昭夫,堤純一郎: 日本建築学会研究報告 中国・九州支部. 7・2. 61-64 (1987)
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[Publications] 中島哲也,片山忠久,林徹夫: 日本建築学会研究報告 中国・九州支部. 7・2. 89-92 (1987)
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[Publications] 西田勝,片山忠久,石井昭夫,堤純一郎,石井米二郎: 日本建築学会計画系論文報告集. 375. (1987)