1986 Fiscal Year Annual Research Report
溶接部の非破壊試験施工方法の確認試験方法に関する研究
Project/Area Number |
61302074
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仙田 富男 阪大, 工学部, 教授 (30028914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 光昭 九州工業大学, 工学部, 助教授 (90039107)
迎 静雄 九州工業大学, 工学部, 教授 (20039027)
裏垣 博 大阪大学, 工学部, 助手 (10107138)
廣瀬 貞雄 大阪大学, 工学部, 助手 (20029078)
平山 一男 大阪大学, 工学部, 助手 (60029147)
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Keywords | 非破壊試験 / 確認試験 / 放射線透過試験 / 溶接欠陥 / 識別最小線径 / 超音波探傷試験 / 検出レベル / 拡散接合 / 磁気探傷試験 / B-H曲線 / 漏洩磁束密度 / 有限要素法 |
Research Abstract |
現在の放射線透過試験は、どの程度の形状・寸法の欠陥が検出できるかという点を考慮せず、検出できた欠陥についてのみ評価しているにすぎない。本年度は円筒状欠陥とスリット状欠陥の濃度分布面積について検討し、また、実際に溶込み不良を内在させた試験片を用いて実験を行った。その結果、同一撮影条件の場合には、円筒状欠陥とスリット状欠陥の像幅が0.5mm以下の場合、それそれの欠陥を識別することができる最小の濃度分布面積は、像幅に関係なくほぼ一定となっていることが明らかになった。また、以上のことがらは、実際の溶接欠陥(溶込み不良)についても確認された。 超音波探傷試験を実施する場合、その溶接部に発生しやすい欠陥の種類や位置及び寸法に応じて検出すべき欠陥の形状・寸法を決め、その検出もれがないように試験条件、検出レベルを設定することが重要である。しかし、その条件で目的とする欠陥を検出できることを確認するためには、自然欠陥に近い形状・寸法の人工欠陥を任意の位置に内蔵させた試験片が必要となる。そこで、拡散接合により任意形状の平面欠陥を挿入する方法を考案し、軸比の異なる楕円形平面欠陥を種々の傾きを持たせて作製した。その試験片に斜角探傷法を適用したところ、所期の目的を達していることが明らかになった。 磁気探傷試験法を用いて欠陥の定量化を行う際に影響を及ぼす因子としては、欠陥の幅,欠陥の深さ,欠陥の長さ,欠陥の形状,リフトオフ,磁気素子の寸法,試験体のB-H曲線及び試験体中を通子磁束密度などが挙げられる。本研究では、欠陥の幅及び深さの2つの因子に着目して、有限要素法を用いて得られた計算結果をもとにして、欠陥の幅及び深さを推定する方法について検討した。その結果、欠陥から異なる2つの漏洩磁束密度が得られれば、その値が得られる欠陥の幅と深さの関係をプロットとして両者の交点を求めることにより精度よく推定できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 仙田富男,平山一男他: 非破壊検査. 35. 614-615 (1986)
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[Publications] 仙田富男,廣瀬貞雄,裏垣博他: 非破壊検査. 35. 658-659 (1986)