1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61302077
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長 智男 九大, 農学部, 教授 (30032048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 友久 鳥取大学, 農学部, 助教授 (80032085)
黒田 正治 九州大学, 農学部, 助教授 (50039319)
小谷 佳人 鳥取大学, 農学部, 教授 (90032078)
志岐 敏明 宮崎大学, 農学部, 教授 (90040849)
野村 安治 鳥取大学, 農学部, 教授 (90038183)
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Keywords | 乾燥地 / 水利 / 蒸発散 / 灌漑 / リーチング / 排水 / 貯水池 / 塩分集積 |
Research Abstract |
本年度は初年度であり、研究実施計画について討議を行い、主として、海外の研究調査資料の収集整理と二、三の特徴的項目についてのシミュレーションを行った。その概要は次のとうりである。 1.気象特性と蒸発散:イラン・中国・アメリカの3地区を選定し、蒸発散量の推定に必要な気象資料の収集を行った。また蒸発散量を推定する諸式の適用にあたり、純放射量を精度良く求めるための手法について総括した。 2.限定水源下の灌漑スケジューリング:作物の生育期別の水分ストレスに対する感度の相違を考慮して、限定水源水量の時期別最適水配分問題を確率動的計画法を用いて解析する手法を開発した。 3.灌漑方式と灌漑効率:作物の形態、生育期を異にする場合の蒸散量および土壌面蒸発量を求めるためのシミュレーションモデルの開発を行った。また大豆の栽培実験によりモデルの有効性を検証した。隔壁チューブ型点滴灌漑方式に関する実験を行い水理特性を明らかにした 4.貯水配水の損失防止:乾燥地域における、配水路からの浸透損失量の推定法に関する既住の研究をまとめ算定計算表を作成した。また浸透損失防止に有効なアースライニング水路についても同様の検討を行った。配水路の管理損失については現在シミュレーションモデルを開発中である。 5.灌漑システムの水配分管理:水路の定常損失ならびに非定常損失を考慮した水配分操作モデルの作成を行い、その結果について検討を行った。 6.リーチングと排水:リーチング要水量の定義および算出式に関して、文献資料に基づき総括した。またライシメータを用いた野外実験により土壌水と塩の動態を測定し、リーチング、塩集積に関する解析を試みた。 また地下水の物質収支の予測手法の開発を試み、成層土壌中の水分と熱の動態に適用した。
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[Publications] T.Cho: Symposium 13th Congress ICID. R.4. 33-54 (1987)
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[Publications] 山本太平: 鳥取大学農学部砂丘研究所報告. 26. (1987)
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[Publications] ウン・アーレック: 第67回農業土木学会九州支部講演集. 237-240 (1986)
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[Publications] 田中明: 第67回農業土木学会九州支部講演集. 245-248 (1986)
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[Publications] 竹政剛弘: 第67回農業土木学会九州支部講演集. 249-250 (1986)