1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61303011
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
重政 好弘 鳥取大, 工学部, 教授 (00032029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 祥平 東京大学, 工学部, 教授 (20010762)
酒井 朝也 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (00080169)
中島 路可 鳥取大学, 工学部, 教授 (40025987)
内田 安三 東京大学, 工学部, 教授 (00010752)
吉川 貞雄 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70010759)
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Keywords | ホルモース / ジヒドロキシアセトン / グリセロテトルロース / 糖質 / カニツアロ反応 / チアゾリウム / 溶媒効果 |
Research Abstract |
1.選択的ホルモース合成:チアゾリウム塩触媒を用いたジヒドロキシアセトンの選択的合成において、水の添加効果を検討した。溶媒に水,ジメチルホルムアミド(DMF)を選び、その混合比を変化させたところ、DMFの混合割合が高い場合(90vol%以上)、ジヒドロキシアセトンおよびDL-グリセロテトルロースの生成が優先的に起り、特に【H_2】O/DMF=30/60/(ml/ml)では、2,4-ビスヒドロキシメチル-3-ペンチュロースが主生成物となり、水の添加量を調整することにより、生成物分布をコントロールすることが可能となった。また、反応溶媒にジメチルスルホキシドを用い、ビタミン【B_1】塩酸塩-オキシ水酸化鉛を触媒とした場合、それらの添加量を変えることにより、DL-グリセロテトルロースあるいはDL-3-ヒドロキシメチルエリスロペントフラノースが主生成物として得られることを見い出し、それらの生成経路についても検討を加えた。 2.ホルモース糖の解析:(1)反応溶媒にジメチルホルムアミドを用いたホルモース反応により、四炭糖であるDL-グリセロテトルロースを主生成物として得、それを単離同定することに初めて成功した。これにより、ホルモース合成機構において、直鎖の四炭糖を重要な合成中間体とする経路を裏付けることができた。(2)数多くの生成物を含む混合物から目的化合物を的確および迅速に分離,構造決定するために、既に開発していたアンモニアを試薬ガスとした化学イオン化マススペクトロメトリーに、代表的分離手段であるガスクロマトグラフィーを結合させ、ホルモース測定条件の最適化を行った。(3)ホルモース反応の副反応であるカニツアロ反応によって生成するギ酸を等速電気泳動法によって解析し良好な結果を得た。(4)酵素反応を利用することにより、ホルモース中のD-グルコース,D-フルクトースの定量が可能であることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Shigemasa: Carbohydr.Res.,. 164. (1987)
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[Publications] I.Saito: J.Am.Chem.Soc.,. 108. 3115-3117 (1986)
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[Publications] T.Tsubomura: Inorg.Chem.25. 392-394 (1986)
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[Publications] M.Yashiro: J.Am.Chem.Soc.108. 1096-1097 (1986)
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[Publications] M.Yashiro: Inorg.Chem.25. 1709-1715 (1986)
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[Publications] T.Tanase: Chem.Comn.1001-1003 (1986)