1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61304029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 行雄 京大, 農学部, 教授 (90144344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 敏宏 東北大学, 農学部, 助教授 (30005607)
清水 弘 北海道大学, 農学部, 助教授 (90001453)
福原 利一 宮崎大学, 農学部, 教授 (50128360)
並河 澄 京都大学, 農学部, 教授 (60026383)
光本 孝次 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (30003057)
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Keywords | 肉牛育種 / 選抜指数 / 選抜強度 / 育種戦略 / 和牛 / 改良目標 / 世代間隔 |
Research Abstract |
61年度は研究開始第1年度であり、後述する如く、一部の研究を除いてはまだ特に報告すべき成果はないが、全般的に計画通り進行している。まず特筆すべきは、研究着手に先立って、研究分担者全員と肉牛の育種に従事している大学・国公立試験研究機関ならびに民間の育種関係者を集めて全国和牛登録協会主催の「和牛の改良目標の設定」に関するシンポジウムを4月3〜5日京都市で開催し、研究者と実務者の交流を行なうと共に、研究に対する民間育種家や地方自治体の協力を得られる確認を得たことである。研究成果の概要は次の如くである。 1.現場データの収集と分析はとくに宮崎県,沖縄県,大分県について行なわれているが、基本情報の推定値にもとづいて分析した結果、(1)生産現場では育種に直接役立つ記録の集積は殆どない、(2)改良を目的とした種雄牛の選抜は極めてあまい形でしかされていない、(3)具体的改良目標をもたず、当面の生産技術目標が改良目標とみなされている、(4)過去10年間宮崎の和牛には見るべき改良傾向は認められなかった。沖縄においてもほぼ同様であった。大分県についても、種雄牛が特定の雄を父にもつ雌に交配される傾向があるが能力による選抜が行なわれた形跡はなかった。 2.理論的研究としては、(1)山田の選抜指数式はBruscampのそれと相同であることが証明され、さらに線形プログラミング法との組合せによる新しい拡張が計られた。(2)シミュレーションによる検討から、Y型選抜指数は中・長期的選抜効果を見た場合には極めて好ましい性質をもつことが明かにされた。(3)シミュレーションに関しては、各分担研究者がそれぞれの立場からのモデルを作成し、育種法のちがい,選抜径路別の改良量と選抜強度,世代間隔の影響などを検討中である。
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Research Products
(1 results)