「医療費構造から見た大学病院における診療特性の比較に関する研究」

1987 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 61304058
• Research Institution: Nihon University
• Principal Investigator: 大道 久 日本大学, 医学部, 助教授 (60158805)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 紀伊国 献三 筑波大学, 社会医学系, 教授 (10114068) ; 高橋 政稘 杏林大学, 医学部, 教授 (40086492) ; 尾崎 恭輔 東海大学, 医学部, 教授 (90119660) ; 三宅 史郎 日本大学, 医学部, 教授 (20159172)
• Keywords: 在院日数 / 高額医療 / 患者区分法 / Disease Staging

Research Abstract

前年度にほぼ確立された方法によって,本研究に参加の5大学病院の全入院患者についての診断名,在院日数, 医療費等の情報が収集され,現在, 第2年次のデータの入力中である. 本研究のデータベースは,昭和61年4月より入力が開始されたが,初年度1年分のデータチェックを完了しその分析にとりかかっている. 初年度分の分析対象症例数は,5大学で約40,000例に上っている.
分析をする上での視点として, (1)高額医療費症例および死亡症例の費用構造の分析,(2)特定手術実施例の術前・術後日数および費用の分析,(3)検査および画像診断費用の分析,(4)疾患在院日数および医療費の分析,(4)在院日数および医療費の比較分析のための患者区分法の開発,の5点がとり上げられ,分担して研究作業が集められている. 死亡症例と高額医療費症例との相関,大学間での手術方式の差異,在院日数と検査費用の関係,疾患別医療費の大学間の較差,等が既に明らかとなりつつあり, 日本病院管理学会等で報告がなされた.
患者区分法の開発にあたっては,米国において実績のあるDisease Staging法の適用とその問題点について検討することとした. 現在,その区分のためのソフトウェアを入手し,本データベースについての処理を行い,在院日数や医療費との相関について分析を進めているところである. 本研究期間中に大学病院における診療のあり方が大きな論議となり社会的な関心を集めた. 上記の各分析は,一連の諸問題の解決のために有用な結果を出すことが期待されている. 初年度1年分の上記の各分析については,本研究の中間報告としてとりまとめて発表することとした. なお,昭和63年4月1日より, 医療費の改定がなされることとなっており, 費用分析の上での対意についても検討しているところである.

Research Products

• [Publications] 大道久他: 病院管理. 25. 13-24 (1988)
• [Publications] 佐々木順子他: 第7回医療情報学連合大会論文集. 7-JCMI. 633-634 (1987)
• [Publications] 大道久他: 第7回医療情報学連合大会論文集. 7-JCMI. 621-624 (1987)