1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61305003
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
飯豊 毅一 昭和女大, 文学部, 教授 (00000422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 史雄 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
村井 健祐 日本大学, 文理学部, 教授 (30059315)
祖父江 孝男 放送大学, 教養部, 教授 (20044737)
藤竹 暁 学習院大学, 法学部, 教授 (90173442)
正井 泰夫 立正大学, 文学部, 教授 (10017113)
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Keywords | 日本文化 / 伝統文化 / 均質化 / 等質化 / 共通語化 / 普及学 / 文化変容 / 伝播 |
Research Abstract |
九学会連合は、昭和55年度から「日本の風土」「日本の沿岸文化」という地域を越えた広いテーマを設定して学際的研究を行なってきた。昭和61年度には、以上の歩みをふまえ、さらに新たな問題領域の開拓をめざして、「地域文化の均質化」をテーマとした。昭和61年度には、大小数回の打合せ会を開いた。各学会の分担者が順に、各学会の均質化に関する研究状況を紹介し、当面の研究関心や次年度以降の調査計画について発表した。質疑応答などの形で活発な討論が行なわれ、異った研究分野間の交流・統合が行なわれた。 日本文化の均質化は、等質化・統一化・標準化・共通語化・東京化、さらに伝統文化の消滅・衰亡,地域性の解体などと呼ばれる様々な形で、多方面にわたって進行中であることが確認された。その基盤には、最近の急速な都市化・産業化・情報化があり、人間と情報の地域的移動の増大がある。このプロセスは、国際化・欧米化・アメリカナイゼーションなどの形で地球レベルで進んでいる。 しかし一方で、ことばにおける「新方言」の普及がみられ、新しい地方文化の創造が試みられるなど、一見「均質化」に逆行するようなプロセスもある。また、専門化が進み、世代差が拡大したために、同一地域の住民でも話が通じないような、異質化・細分化も存在する。さらに、文化のすべての面で同時に均質化が進むわけでなく、伝統文化と競合・共存しつつ、選択的受容の現象を示す。また普及学・伝播論・文化変容論・社会変動論のように、全体を統合しうる理論を樹立する必要がある。 このように、均質化について次年度以降も研究を深めるべきことが合意された。この成果は、昭和62年5月の九学会連合大会で発表され、予稿集の形で印刷頒布される。また昭和62年度末に『人類科学40号』として刊行される。
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Research Products
(1 results)