1986 Fiscal Year Annual Research Report
機能改良の分子設計に関わる蛋白質立体構造の基礎的研究
Project/Area Number |
61308027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
勝部 幸輝 阪大, 蛋白質研究所, 教授 (20032013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安岡 則武 姫路工大, 工基研, 教授 (40029054)
笠井 暢民 阪大, 工, 教授 (50028958)
森田 雄平 京大, 食研, 教授 (50027174)
芦田 玉一 名大, 工, 教授 (10029936)
飯高 洋一 東大, 薬, 教授 (90012591)
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Keywords | タンパク質の立体構造解析 / 蛋白質工学 / 分子設計 / 機能と構造 |
Research Abstract |
本研究は、タンパク質結晶学者が、タンパク質工学の発展に寄与するためタンパク質の立体構造を基礎とした分子設計に関わる研究を推進する有効な方法を調査・研究することを目的とした。そこで、我が国におけるこの方面の現状を知るため、「蛋白質立体構造研究の最近の進歩とその諸問題」及び「計算機を用いた立体構造研究法の最近の進歩」と題するセミナーをそれぞれ2日間にわたって、他の研究グループと共同で開催するとともに、分担者全員による研究会議、協力者を加えた研究会を数度にわたって開催し、上記目的達成のために必要な研究方法を検討した。その結果、蛋白質工学の発展という立場から、現在最も強く要求されていることは蛋白質のX線結晶構造解析の推進であるという結論に達した。そこで、これを推進するために早急に解決しなければならない具体的事項について検討し、それらの事項の具体的な解決策を検討した。次にX線結晶構造解析の推進に対して研究・調査した結果について述べる。 1.タンパク質の結晶化:本研究において、約1500件のタンパク質の結晶化に関する情報を収集し、一次構造、物理化学的性質と結晶化条件との相関を求め、その相関からいくつかの酵素の結晶化を試み、比較的良好な結果を得た。 2.回折強度データの収集:超強力X線源であるシンクロトロン放射光のタンパク質結晶解析への利用及び2次元X線検出器としてイメージングプレイトの利用を検討した。特に後者の利用はタンパク質構造解析に対して極て有効である。 3.タンパク質構造解析のソフトウェア:我が国にあるソフトウェアを集積し、ユニバーサルプログラムを開発し、公開する。すでに分担者らによって集積作業を開始した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 飯高洋一: 日本結晶学会誌. 29. 1-4 (1987)
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[Publications] 大井龍夫: 日本結晶学会誌. 29. 5-13 (1987)
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[Publications] 安岡則武: 日本結晶学会誌. 29. 57-63 (1987)
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[Publications] 田中信夫: 日本結晶学会誌. 29. 38-43 (1987)