1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61400005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
有留 宏明 阪大, 基礎工学部, 助教授 (70029552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 廣順 大阪大学, 理学部, 助教授 (80022622)
中井 貞雄 大阪大学, 工学部, 教授 (10029019)
三井 利夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70000726)
佐々木 泰三 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60012233)
難波 進 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029370)
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Keywords | X線顕微鏡 / X線光学 / 超微細加工 |
Research Abstract |
分解能1μmのコンデンサーゾーンブレート および分解能100nmのマイクロゾーンプレートを、電子ビームリソグラフィーを用いた方法で行ったこれらのゾーンプレートを用いた結像型X線顕微鏡の基礎実験を、高エネルギー物理学研究所放射光実験施設のシンクロトロン放射装置のアンジュレーター放射ビームライン(BL-2,基本波長13〜30【A!゜】)において行なった。 まずコンデンサーゾーンプレートによる集光特性と分光特性について検討した。本研究のために400mmの光軸上の距離を横ずれる2μm以内の精度で走査できるリニアモノクロメーター装置を製作した。この装置に上記のゾーンプレートを取りつける。アンジュレーター放射のスペクトルを本装置により測定し、一方、同じスペクトルを高分解能の回折格子分光器で測定し、両者を比較した。この結果よりゾーンプレートを用いるリニアモノクロメーターの分解能は、ゾーンプレート自身によって決まる理論分解能の1/6倍と低かった。これは、アンジュレーター放射のビーム寸法が数mmと大きいためであることが解った。今後、理論分解能△λ/λ=1/100を達成するために、光源点にピンホールをもうけることを検討する。 次に、像の拡大実験を行なった。金属メッシュの7.7倍の拡大像を得た。これは、ゾーンプレートによるX線拡大像の我が国における最初の実験である。今後、分解能および倍率の拡大についての検討が課題である。 X線源として、レーザープラズマX線源について検討した。X線リソグラフィーの実験および発生するX線波長の依存性についての検討から、X線顕微鏡用の線源として非常に有望であることが解った。パルス光であるため、マイクロコンピューターによる画像処理を用いた電気的検知方式について検討した。今後、研究室レベルでの小型X線顕微鏡システムについて検討を行う。
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[Publications] H.Aritome: Proceedings of SPIE. 733. (1987)
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[Publications] T.Mochizuki: Proceedings of SPIE. 773. (1987)
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[Publications] A.Kawazu: Profeedings of the 6th International Conference on High-Power Particle Beams. 630-633 (1986)