1988 Fiscal Year Annual Research Report
人工衛星測位システムの地殼変動観測への利用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
61420011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 一郎 東京大学, 地震研究所, 助教授 (20012916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 照之 東京大学, 地震研究所, 助手 (80134633)
柳沢 道夫 東京大学, 地震研究所, 助手 (90012947)
長沢 工 東京大学, 地震研究所, 講師 (40012918)
土屋 淳 国立天文台, 教授 (60012803)
石井 紘 東京大学, 地震研究所, 教授 (30004386)
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Keywords | GPS受信機 / 地殼変動観測 / Pコード受信機 / 浦賀水道基線 |
Research Abstract |
1.受信機の改良 国産のGPS相対測位用受信機の開発が本研究の目的の一点であった。L1単波受信機としては、すでに昨年度完成していたが、測定精度向上のため、L1、L2の2波受信が可能となるよう改良を施した。L2波搬送波再生方式として、Pコード解読形を採用したので、好S/N比が得られた。この受信方式を採用した機種は米国に1機種あるだけで、特色ある国産受信機が製作されたことになる。ただし、受信チャンネルが8本と限定されたため、同時受信可能衛星数は4個ということになった。 完成は今年度秋期であったが、データ解析処理ソフトウェアが未だ途中段階であること、さらに、GPS事情の激変のため、労力を外国製受信機の対応に取られ、現在までのところ、本確的な運用までには至らず、文京区地震研究所と三鷹国立天文台との間で試験観測を続けている。 2.試作受信機による観測 三浦・房総両半島を結ぶ基線網において、1987年06月と88年02月の2回試験観測を実行した。6月の観測については、昨年度報告済みであるが、2月の観測については、データ処理に時間的な余裕がなく、報告できなかったので、ここに結果の一部を記しておく。 下表は基線長を前回の結果と比較したもので、10kmの距離を1cmの精度で計測するという研究当初の目的の一つを達成したものと判断できる。 基 線 基線長(m) 前回との差(cm) 間口ー野比 7813 2.9 1.0 野比ー鋸山 12154 -1.2 鋸山ー間口 13730 1.2 また、対国立天文台基線(20km)を使い、外国製GPS受信機と並行観測を継続中で、この結果も含めた総合研究報告を現在作成中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 村田一郎,加藤照之,土屋淳 他: 測地学会誌. 35. (1989)
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[Publications] 綿田辰吾,村田一郎,土屋淳 他: 測地学会誌. 35. (1989)