1986 Fiscal Year Annual Research Report
波長変化を用いたゾーンプレート干渉計による非球面測定システム
Project/Area Number |
61420020
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻内 順平 東京工大, 工学部, 教授 (90016254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 永昭 東京工業大学, 工学部, 助手 (50160643)
本田 捷夫 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10016503)
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Keywords | ゾーンプレート干渉計 / 非球面の高精度計測 / フリンジスキャンニング法の誤差解析 / 数値的位相結定法 |
Research Abstract |
今年度は、波長可変な光源としてArレーザによってポンピングする色素レーザを用い、最も基本的なゾーンプレート干渉計を作製し、Fナンバー4および3程度の中口径放物面ミラーの形状および形状誤差の測定を試みた。それぞれの放物面に対してミラー全面の測定を行なうためには、数nmの波長変化が必要であり、このことは理論的および実験的に検証された。TVカメラによって記録された干渉縞はフレームメモリを経由してコンピュータに取り込み処理された。この時ミラー上の各点に対して、波長変化によって干渉縞が動くことから、フリンジスキャンの手法を応用して位相が正確に求められるが、波長変化が不連続である等の理由により、従来のフリンジスキャンの手法をそのまま使うことが難しいため、本手法に適した数値解析法を開発した。開発した数値解析法の一つは、逐次法を用いて最小二乗近似による位相決定であり、もう一つは、連続空間におけるフーリエ解析法である。前者は後者の特例であることが理論的考察により明らかになり、その誤差の解析についても行なわれている。さらに、干渉縞をTVカメラ等に記録する時におこるディテクターの非線型性によるシステマティックエラーについても理論的並びにコンピュータシミュレーションによって考察し、本実験に用いた測定系に対し検討した。又、ゾーンプレートとミラーの距離や、ゾーンプレートの焦点距離等のシステムパラメータの誤差に起因する測定精度の劣化についても理論的に考察し、本実験で用いた光学系においては、それぞれ1mm程度の誤差に対して、最大数nm程度の測定誤差が生じることを明らかにした。これらの解析結果および、実験結果は全て国際的な学術雑誌に発表又は投縞準備中である。今後は、これらの結果を考慮して、最適な光学系配置の決定および測定精度の向上を試みる予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Ohyama: Optics Communications. 54. 257-261 (1985)
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[Publications] N.Ohyama: Optics Communications. 56. 369-373 (1986)
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[Publications] N.Ohyama: Optics Communications. 58. 223-226 (1986)
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[Publications] 大山永昭: 光学. 15. 329-329 (1986)
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[Publications] T.Shimano: Optics Communications.
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[Publications] N.Ohyama: J.O.S.A.(A).