1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高田 浩之 東大, 工学部, 教授 (40010699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 利夫 東京大学, 工学部, 助教授 (70114593)
梶 昭次郎 東京大学, 工学部, 教授 (80013704)
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Keywords | 遷音速翼列 / 翼列特性 / 翼列流れの数値解析 / 翼列実験 |
Research Abstract |
本研究はタービン及び圧縮機翼列の遷音速領域での性能を実験及び数値解析の両面から調べていくことを目的としている。本年度は実験研究の基本となる翼列性能試験設備の設計・製作・据付と流路特性の調査,及び数値解析法の確立のための基礎的な諸検討を二次元タービン翼列を対象として行った。その概要は次の通りである。 1.遷音速翼列性能試験設備の設計・製作・据付 空気源としてスクリュー圧縮機(132kw,8.8kg/【cm^2】)を選定し、既存の貯気槽と組合せてブローダウン式の空気源を構成した。屋外に置かれた貯気槽からの高圧空気は長さ約30mの配管に導かれて研究室内に入り、ストレーナ,圧力制御弁,急速開閉弁を経てセットリング・チャンバーに入る。その下流に設置する翼列テストセクションは明年度予算で購入する予定であるので、本年度は代りに設置予定の翼列のスロート部と同面積を有するオリフィスをチャンバー下流に設置した上で、貯気槽からオリフィスに至りさらにその下流の消音器までを含む全流路の特性を調査した。そして種々の調整と2〜3の改良を経て満足すべき特性を得た。ブローダウン継続時間はオリフィス部マッハ数1.0で約28秒,マッハ数1.2で約22秒である。現在、以下に述べる数値計算に用いたと同じタービン翼列を試作中であり、3月末までには予備的な翼列試験を実施できる予定である。 2.数値解析プログラムの開発 本年度は二次元遷音速翼列のオイラー方程式による数値解析法を完成した。タイム・マーチング法によっており、計算の安定化のために2次及び4次の拡散項を用いている。これを用いて、2〜3の例についてタービン翼列を通る流れを計算し、マッハ数分布や圧力分布などを得た。その結果は明年度実施の翼列実験の結果と比較・検討する。
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