1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420022
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高田 浩之 東京大学, 工学部, 教授 (40010699)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 利夫 東京大学, 工学部, 助教授 (70114593)
梶 昭次郎 東京大学, 工学部, 教授 (80013704)
|
Keywords | 遷音速翼列 / 翼列特性 / 翼列流れの数値解析 / 翼列実験 |
Research Abstract |
本研究はタービン及び圧縮機翼列の遷音速領域での特性を実験及び数値解析の両面から調べていくことを目的としている。昨年度までに実験研究の基本となる空気源、圧力制御弁、翼列テストセクション、消音器などを含む遷音速翼列試験設備を完成し、また、シュリーレン装置、マッハ・ツェンダー干渉計などの計測設備を準備した。一方、数値解析に関しては、オイラー方程式の解法による3次元遷音速翼列の解析プログラムを完成した。 本年度は当航空学科の建物改修工事のため、実験による研究を行うことが出来なかったので、数値解析による研究と実験データの収集・図形処理のためのソフト・システムの作製を行った。 数値解析においては、タービン翼列のバウド・スタッキングに関する研究を行った。バウド・スタッキングは翼列断面の半径方向の積み重ね方を制御することによって、翼列を通る3次元流れのパターンと2次流れの成長を制御し、良好なタービン性能を得ようとするものである。3種類のスタッキング形状と2種類のエンド・ウォール形状の組み合せに対して、一様流が流入する場合及びエンド・ウォール境界層を模疑した剪断流が流入する場合の計算を行って、翼面負荷や質量流量の半径方向分布、2次流れの大きさなどを検討し、バウド・スタッキングの効果の機構を明らかにした。 データ収集システムとして、測定プローブ及び微動装置をパソコンで制御し、所定の位置に移動し所要のデータを取込み、処理する一連の作業が行えるソフトを完成した。図形処理に関しては、翼列試験で得られるマッハツェンダー干渉計による縞模様画像を自動的に読取り、処理するソフトを開発した。縞模様の濃淡二値化、縞領域の認識、縞領域中央線の決定等の手順を自動的に行い、等密度線を描かせることができた。
|