1986 Fiscal Year Annual Research Report
金型設計製作用CAD/CAM/CAEシステムの統合化に関する研究
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61420025
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
斉藤 勝政 北海道大学, 工学部, 教授 (40001169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 隆志 北海道大学, 工学部, 助教授 (00002048)
岸浪 建史 北海道大学, 工学部, 教授 (30001796)
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Keywords | 金型 / 金型設計 / 金型製作 / 金型用CAD / CAM / CAE / モールドフロー解析 / 曲面加工 |
Research Abstract |
製造技術において金型を用いる転写加工技術は1)高い生産質、2)高品質、3)低価格を可能とするため、その役割は益々増大する傾向にある。一方、最近の製品の多様化に伴い金型の迅速かつ低価格化が要求させるにつれて、金型の設計・加工へのCAD/CAMの導入は必須のものとなってきた。しかし金型の設計製作はキャビテーの形状設計と加工にとどまらず金型全体構造の強度設計、キャビテー内の樹脂の熱流動解析・応力圧力分布解析を基礎とした適正な流路設計等総合設計製造技術の確立が要求されている。 本研究ではすでに研究代表者らが開発した対話型金型自由曲面CAD/CAMシステムを用いて、キャビテー、コア形状内の樹脂熱流動解析・応力-圧力分布解析支援システムの開発と、これを用いた適正な流路設計(ランナー、ゲートの配置)と金型の全体構造強度設計等、合理的金型設計製作を支授するCAD/CAM/CAEシステムの開発を目的としている。本年度は金型キャビテー内の樹脂流動解析システムの開発を目的として、有限要素法を基本とする2次元流動解析プログラムの開発を行ない、メルトフロント位置とその時間的変動を予測することを可能にした。またこの解析プログラムはキャビテー、ランナ内の圧力・温度分布を予測することを可能とした。 一方、金型形状の設計と加工の一貫性の可能とするCAD/CAMシステムにおいて最大の課題であった、種々の工具形状に対する工具径路生成問題において、あらたに逆オフッセト法を提案し、その実用性の確認を行なった。さらに、金型形状加工において用いられる物理的モデルのデジタイジング測定データを基準とする形状加工において反転加工を可能とするソフトウエアの開発を行なった。
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[Publications] 岸浪建史,近藤司,金井理,斎藤勝政: 昭和61年度精密工学会春季大会論文集. 15-16 (1986)
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[Publications] 近藤司,岸浪建史,斎藤勝政: 昭和61年度精密工学会北海道支部学術講演会論文集. 93-94 (1986)