1987 Fiscal Year Annual Research Report
実時間立体視に基づく視覚フィードバック機能を有する知能ロボットの研究
Project/Area Number |
61420026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 博允 東京大学, 工学部, 教授 (50111464)
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Keywords | マルチウィンドウ視覚システム / パラレルマニピュレータ / 実時間立体視 / 視覚フィードバック |
Research Abstract |
交付申請書に記載した計画どうり今年度も順調に研究を実施できた. 1.視覚サブシステムの機能強化 マルチウインドウ視覚システムのうち, 映像信号のデイジタル化及びデータ送信部であるトランスミッタの機能強化を行った. 即ち, トランスミッタに新たに映像フレームメモリを追加し, 高速の画像前処理を施した結果のデータをビデオバスに送信できる様に回路の再設計を行ない新トランスミッタを製作した. これにより, 従来各ウインドウで行っていた各種前処理はトランスミッタ部で一括処理できる様になり, 各ウインドウでは前処理済の画像データを受信して, より高次の画像処理に専念させうることとなり, 視覚システムの高機能化, 効率向上が達成された. 2.立体視アルゴリズムの改善 マルチウインドウ視覚システムをワークステーションとバスで直結する様にシステムの変更を行った. これによりソフトウェア開発環境が大幅に改善された. また, 画像内の局所特徴を常時強跡するオペレータ(追跡子)を各種作製比較してその仕様を固めその高速化を図った. これを用いて左右両画像内の対応する特徴を同時追跡することによる実時間立体視の実現に向けてアルゴリズムの研究を重ねた. 3.パラレルマニピュレータを用いた汎用作業台およびb軸手首機構を製作し, その実時間ソフトウェア制御方式を確立した. また, この手首機構等を広い範囲によたって動かす為の直交型アーム2本からなる作業セルの設計を行なうと共に製作に着手し, 最終年度の総合実験の準備にとりかかった. 4.ハンドアイシステム予備実験 次年度の予備実験として, 小型のハンドとマルチウィンドウ視覚システムを用いて, ハンドアイシステムを構築し, 実時間視覚フィードバックの実験を行ない, 最終年度の実験の見通しをつけた.
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[Publications] 津坂祐司,福泉武史,井上博允: 日本ロボット学会誌. 5-3. 180-188 (1987)
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[Publications] Oskar Bartenstein Hirochika Inoue: Proc. of International Symposium of Robotics Research. 4. 162-167 (1987)
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[Publications] 井上博允,溝口博,稲葉雅幸,池端重樹,磯貝文彦: 計測自動制御学会論文集. 23-12. 1289-1295 (1987)
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[Publications] Hirochika Inoue: Manufacturing Research Perspectives Book, Elsevier, Advances in Industrial Engineering. NO.7. 51-66 (1987)
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[Publications] 白井良明,井上博允: 日本ロボット学会誌. 5-6. 462-469 (1987)
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[Publications] Masayuki Inaba Hirochika Inoue: Advanced Robotics The International Journal of the Robotics Society of Japan. VOL.2 NO.1. 39-54 (1987)