1986 Fiscal Year Annual Research Report
文書・図形・画像情報に関するマルチメディア変換の研究
Project/Area Number |
61420029
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
富永 英義 早稲田大, 理工学部, 教授 (20063688)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正和 早稲田大学, 情報科学研究教育センター, 助手
大石 進一 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20139512)
石野 福弥 早稲田大学, 理工学部・講師(NTT情報通信処理研究所研究企画リーダ), 講師
|
Keywords | 画像処理 / 文書画像 / 画像符号化 / フラクタル理論 / 暗号符号化 / マルチメディア |
Research Abstract |
1.文書・図形等を含む画像情報の切り出しアルゴリズム 文字と図形が混在した文書画像情報として、現在までに文字・図形の認識及びカテゴリ分類に関する基礎的な検討を行った。この結果として、書式未知の印刷文書の画像から、本文・図形・見出し等の各領域を自動的に抽出し本文については、論理的にひとかたまりの領域及び枠あけ等の書式を解析するアルゴリズムを開発した。本アルゴリズムをファクシミリから入力した文書画像に応用した結果、99.8%という高い抽出率を実現することがわかった。また図面の構造認識において、地図中の道路などのグラフ構造を持つ線図形に対しグラフ構造を抽出するアルゴリズムを提案した。 2.画像情報の符号化 高能率の線画像情報圧縮のために、フラクタル理論を用いた階層的符号法を発表した。本方式は忠実に原画像を再現する従来までの階層符号とは異なり、原データから特徴的な点のみを抽出し、その点を利用し疑以的に図形を発生させる方法である。このような手法は自然図形などの画像に対し高いデータ圧縮率を実現でき、その有用性を確認した。また一般の多値画像について、輝度勾配に着目し冗長性を除く階層的な符号化方式についても検討を行った。この方式も原画像を忠実に再現するのではなく、輝度平担領域を抽出しそこでの冗長度を除く方式である。フラクタル理論を応用することにより見た目にほとんど劣化のない画像を高圧縮に実現できる。この他にCCITTで問題となっている描画像の符号化方式について各種比較を行った。 3.画像情報の管理 画像情報の特質及び符号化方式に適した認証・暗号化法として、二次元画像の差分処理とその性質を利用した暗号符号化方式を検討し、各種の検討より実用的な暗号系への可能性を示した。
|
-
[Publications] 佐藤正和,富永英義: 電子情報通信学会技術報告. Vol.86 No.379. 1-8 (1987)
-
[Publications] 中村寛,如沢裕尚,富永英義: 電子情報通信学会技術報告. 379Vol.86 No.9-16 (1987)
-
[Publications] 田中昌也,西武男,富永英義: 電子情報通信学会技術報告. Vol.86 No.379. 33-40 (1987)
-
[Publications] 亀山渉,富永英義: 電子情報通信学会技術報告. Vol.86 No.379. 49-56 (1987)
-
[Publications] H.Tominaga;H.Arakawa;M.Yamazaki: Proceeding of the 8th International Conference on Computer Communication. 232-237 (1986)