1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420041
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Research Institution | Osaka university |
Principal Investigator |
松田 福久 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90028994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一博 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (80112069)
中川 博二 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (40029351)
牛尾 誠夫 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (80029248)
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Keywords | 表面改質 / 複合機能化合金層 / 物性 / レ-ザ合金化法 / プラズマCVD法 / プラズマイオン窒化法 / ア-クスパッタリング法 |
Research Abstract |
平成元年度は本一般研究の最終年度である。このため、昭和61年度より各々個別に検討してきたレ-ザ合金化法、ア-ク合金化法、プラズマイオン窒化法、プラズマCVD法、ア-クスパッタリング法などについて、得られた機能合金化層の特性比較を行なうために系統的な追加実験を行なった。そして、各種形成合金化層の特性比較を機能面、合金化層厚さ及び合金化層/母材間の密着性の観点から行ない、総合的な評価を行なった。主要な結果を要約すれば次のようになる。 (1)表面溶融を伴う合金化法であるレ-ザ合金化法及びア-ク合金化法ではその合金化層の厚さは数百ミクロンから数mmと厚膜が形成できる。かつ母材との密着性は優れている。合金化層の物性は母材と合金元素との組合せで決定されるが、平衡状態図とはかならずしも一致せず、冷却速度の影響が大きい。 (2)表面拡散浸透法であるプラズマイオン窒化法では合金化層厚さは数十から数百ミクロンであり、母材との密着性は良好である。また、合金化層の物性は母材と浸透元素との組合せにより決定され、平衡状態図よりほぼ予測可能である。 (3)コ-テイング法であるプラズマCVD法やア-クスパッタリング法では母材とは関係なく、任意の機能を有する複合膜の形成が可能であるが、膜厚は数ミクロンから十数ミクロンと薄い。また母材との密着性に問題があり、密着性の改善に関する研究が今後の検討課題である。 以上の結果を含めて、過去4年間の結果についての総合的な取りまとめと、問題点についての評価を行ない、今後の検討課題に対する提言を行なった。
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Research Products
(13 results)
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[Publications] Fukuhisa Matsuda: "Surface Hradening of Ni Alloy by means of Plasma Ion Nitriding(PIN)Process(Report2)" Trans.JWRI. 17. 407-416 (1989)
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[Publications] Fukuhisa Matsuda: "Formation of Aluminum-Boride Dispersed Hardened Layer on Aluminum Plate Surface by Laser Alloying with Boron Powder" Trans.JWRI. 17. 457-459 (1989)
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[Publications] 松田福久: "Al合金のレ-ザ合金化(1)" 溶接学会全国大会講演概要集. 44. 174-175 (1989)
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[Publications] 松田福久: "Al合金のレ-ザ合金化(2)" 溶接学会全国大会講演概要集. 44. 176-177 (1989)
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[Publications] 松田福久: "Cu合金のレ-ザ合金化(1)" 溶接学会全国大会講演概要集. 44. 170-171 (1989)
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[Publications] 松田福久: "Cu合金のレ-ザ合金化(2)" 溶接学会全国大会講演概要集. 44. 172-173 (1989)
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[Publications] 松田福久: "CO_2レ-ザビ-ムによるCu-Ni合金表面ボロン合金化" 日本熱処理技術協会学術講演大会予稿集. 28. 31-32 (1989)
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[Publications] 松田福久: "プラズマCVD法によるTiB_2膜の形成" 溶接学会全国大会講演概要集. 45. 60-61 (1989)
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[Publications] 松田福久: "PTA法によるアルミニウムの表面複合合金化の研究(第1報)" 溶接学会全国大会講演概要集. 45. 62-63 (1989)
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[Publications] 松田福久: "PTA法によるアルミニウムの表面複合合金化の研究(第2報)" 溶接学会全国大会講演概要集. 46. (1990)
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[Publications] 松田福久: "プラズマ粉体肉盛法によるアルミニウム表面への炭化物複合化に関する研究" 軽金属学会誌.
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[Publications] Fukuhisa Matsuda: "Laser Surface Alloying on Aluminum" 2nd International Conference on Power Beam Technology,The Welding Institute,Stratford,UK.(1990)
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[Publications] 松田福久: "非鉄金属材料のプラズマイオン窒化法による表面改質(第3報)" 溶接学会論文集. 8. (1990)