1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420047
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平川 直弘 東北大, 工学部, 教授 (20005391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 智彦 東北大学, 工学部, 助手 (70184869)
馬場 護 東北大学, 工学部, 講師 (20005466)
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Keywords | (n,2n)反応 / 断面積 / 核融合炉材料 / 統計的手法 / 時間相関 / 【^3He】カウンターバンク / 減速材 |
Research Abstract |
本研究は、統計的手法による(Π,2n)反応断面積の測定に適した減速型【^3He】カウンタバンクを設計製作し、核融合炉材料核種に対する測定をおこなう。初年度の本年は、検出器・信号処理計および減速材体系の具体的設計を行い前者については製作が終了し基本的な特性の測定を行った。後者については詳細設計のために三次元モンテカルロコードを整備し、設計計算を進めた。これらの研究の結果つぎの成果がえられた。 1.【^3He】カウンタの仕様をを決定し、1"直径.10"有効長.ガス圧10気圧のものを30本購入した。特性試験を行い、所期の特性が満足されていることを確認した。 2.【^3He】カウンタの信号処理系として、6チャンネル電荷型前置増幅器.線形増幅器.波高弁別器が一体化されたモジュールを設計し製作した。性能的には若干改良の余地を残すが、このモジュールの採用によりコンパクトで信頼性が高く、価格.性能比的にも優れた計測系が構成された。 3.減速材体系の設計においては、最適な形状と大きさおよび【^3He】カウンタの配置が主要な問題である。計算の結果、60cm立方程度の大きさがあれば(n,2n)反応中性子の損失が無視できること、カウンタは中心部に同心円状に配置するのが有効であることが判明した。後者についてはさらに効率のエネルギ依存性とのかねあいを考慮する必要もあるが、本年度の設計計算により、基本的パラメーターがほぼ決定された。これにもとずき来年度製作を行う。 4.検出器信号の時間相関を測定するためのタイムインターバルカウンタの基本設計を行い、通常の時間波高変換器と論理回路の併用により時間相関を測定する方式を考案した。これも来年度製作される。
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