1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61440002
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
村田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (90011569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 助教授 (80164292)
西田 生郎 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (40189288)
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Keywords | 低温傷害 / 低温耐性の遺伝子 / 低温感受性植物 / 低温耐性植物 / グリセロール-3-リン酸アシルトランスフェラーゼ |
Research Abstract |
1.低温耐性植物からグリセロール-3-リン酸アシルトランスフェラーゼ(以下アシルトランスフェラーゼ,低温耐性を支配している酵素)の遺伝子を単離することを目的として、エンドウとホウレンソウからファージベクターを用いてcDNAライブラリーを作製した。 2.アシルトランスフェラーゼの核遺伝子クローンをシロイヌナズナから単離し、その塩基配列を決定した。 3.アシルトランスフェラーゼに関する形質転換値物を作製することを目的として、カボチャより単離したcDNAをTiプラスミドにつないだ。次にこれをアグロバクターに感染させ、さらにタバコに導入した。現在は、遺伝子を導入したタバコを栽培中である。 4.ホ本植物の葉において、低温感受性とホスファチジルグリセロールの飽和分子種との間の相関関係を調べ、常緑樹においてはこの関係が成り立っていることを明らかにした。 5.次年度(最終年度)には以下の研究をおこなう。(1)エンドウとホウレンソウからアシルトランスフェラーゼのcDNAクローンを単離し、その塩基配列を決定し、酵素のアミノ酸配列を推定する。(2)アシルトランスフェラーゼのアミノ酸配列と比較し、相同性の高い領域と、低温感受性に関係する領域との比較をおこなう。(3)カボチャ(低温感受性植物)のcDNAを低温耐性植物(レタス、ニンジン等)に導入し、ホスファチジルグリセロールの分子種組成および低温耐性に関する形質転換がおこることを確かめる。
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[Publications] O.Ishizaki: FEBS Lett.238. 424-430 (1988)
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[Publications] S.Toriyama: Plant Cell Physiol.29. 615-621 (1988)
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[Publications] D.C.Fork: Photosyn.Res.
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[Publications] N.Murata: Chilling In jury of Horticultural Crops(ed.,C.Y.Wang),CRC Press. (1989)
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[Publications] N.Murata: Plant Membranes-Structure,Assembly and Function(eds.,J.L.Harwood and T.J.Walton),The Biochemical Society:London. 223-230 (1988)
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[Publications] N.Murata: Biological Role of Plant Lipids(eds.,P.A.Biacs,K.Gruiz and T.Kremmer),Budapest. (1989)