1988 Fiscal Year Annual Research Report
各種耕うん整地方式に対する土壌の力学的挙動に関する総合的研究
Project/Area Number |
61440019
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Research Institution | Faculty of Agriculture, University of Tokyo |
Principal Investigator |
木谷 収 東京大学, 農学部, 教授 (00024539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春原 亘 東京大学, 農学部, 教授 (60011954)
米川 智司 東京大学, 農学部, 助手 (70191658)
坂井 直樹 東京大学, 農学部, 助教授 (00092213)
鳥居 徹 東北工業大学, 助手 (60172227)
岡本 嗣男 東京大学, 農学部, 助教授 (40031215)
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Keywords | 耕うん / 土壌 / 土壌力学 / 切削抵抗 / 超音波 / 画像処理 / 土塊分布 / ミニマムティレッジ |
Research Abstract |
本年度は研究計画の最終年度として、超音波による圃場面形状測定、画像処理による砕土状態の計測、ミニマムティレッジ用ブレードの耕うん特性を圃場試験によって明らかにし、ミニマムティレッジ用機械の設計の基礎とすることなど、各研究のとりまとめを行った。 1.超音波センサによる圃場面形状の計測については、表面の形質が測定結果に大きな影響を与え、とくに膨軟な土壌面では反射波が弱まるために計測が難しかった。しかし、圃場面に水を散布する方法と、コンピュータによる3次元画像作図ソアトウェアを製作、利用することを併用して、小さな畝や溝の検出が可能となった。なお立方体等形状のはっきりしている物体についての計測結果から、反射面が傾いていて、センサが受信する反射波が弱まる場合も誤差が大きくなるので、汎用性をもたせるためには、センサおよびパルス処理回路の改善が必要と考えられる。 2.個々の土塊の3次元画像を求めて、体積等が得られるシステムを開発し、これを用いて地表面土塊の正確な分布を得た。一方TVカメラによる地表面の2次元画像を解析して、その相当球半径と近似円半径を求め、3次元画像による形状分布と質量測定結果と比較し、いずれも高い相関があることが分った。したがって相当球半径ないしは近似円半径によって、砕土程度の推定が可能である。 3.各種のミニマムティレッジ用ブレードの耕うん抵抗を圃場で計測するための装置を試作し、剛性づめ、弾性づめ等をつけて、抵抗分力計測を行った。これらのデータをもとにし、AIによってミニマムティレッジの方式を求め、次いでCADによって、与えられた諸条件に合ったミニマムティレッジ用機械を設計する手順について検討を行った。 4.3年間の研究のとりまとめを行い、報告書を作成した。
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[Publications] Osamu,Kitani: Proc.First International Symposium on Paddy Soil Fertility. PartII. 983-883 (1988)
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[Publications] Osamu,Kitani: Proc.International Symposium on Agricultural Mechaization Bologna.23-28 (1987)
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[Publications] O.Ktani;T.Okamoto;S.Yonekawa;I.Jang: Proc.International Symposium of the Japanese Society of Agricultural Machinery. 40-47 (1987)
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[Publications] 朱蔭梧,木谷収,岡本嗣男: 農業機械学会誌. 50巻1号. 103-107 (1987)
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[Publications] 米川智司,木谷収,岡本嗣男,坂井直樹: 農業機械学会誌. 50巻6号. 19-26 (1988)
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[Publications] T.Torii;T.Okamoto;O.Kitani: Acta Horticulturae. 230. 389-396 (1988)
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[Publications] コーレン,カイパース 著 木谷,岡本,鳥居,米川,芋生 訳: "農業土壌力学" (原著:シュプリンガー出版社)訳書:養賢堂, 1-290 (1986)
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[Publications] 木谷収: "農業用ロボット ロボット工学ハンドブック" コロナ社, (1989)