1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61450004
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
小川 一乘 大谷大, 文学部, 教授 (00081943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白館 戒雲 大谷大学, 文学部, 専任講師 (10179062)
小谷 信千代 大谷大学, 短期大学部, 専任講師 (40141494)
一郷 正道 京都産業大学, 教養部, 教授 (60065844)
片野 道雄 大谷大学, 大学部, 助教授 (20097819)
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Keywords | ツォンカパ / 中観説 / チベット仏教 / チャンドラキールティ / 入中論 / 唯識説 / 空性 / 般若 |
Research Abstract |
ツォンカパによって著作された文献の解読研究が、この研究課題である。その中、中観思想に関しては、Candrakirtiの『入中論』に対する註釈『密意明解』(北京版No.6143)の解読がすすみ、最も重要なその第六章の和訳とテキストとは昭和63年2月に出版される予定である。また、竜樹の『根本中論』に対する註釈『正理海』(北京版No.6153)の解読にも着手されている。 唯識思想に関しては、ツォンカパの『善説心髄』(北京版No.6142)の解読が進行され、次々とその成果が公表されつつある。 後期インド仏教との関連における『現観論』(北京版No.6150)については、資料の整理が進められ、解読研究に入りつつある。 ツォンカパの伝記に関しては、すでに『アーラヤ識とマナ識の研究』(1986)が出版され、引き続いて資料の上で重要なものとされる多くの伝記が解読研究されていくであろう。 以上のような研究過程において、今回の科学研究費はきわめて有効に作用し、研究は一段と進んだといえよう。
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