1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61450041
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
齋藤 弘 国立教研, その他, 研究員 (90162221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 正春 国立教育研究所, 第四研究部, 研究員 (10165392)
山田 兼尚 国立教育研究所, 第三研究部, 主任研究官 (40000070)
屋敷 和佳 国立教育研究所, 第二研究部, 研究員 (70150026)
佐古 順彦 国立教育研究所, 第三研究部, 主任研究官 (10000069)
耳塚 寛明 国立教育研究所, 第二研究部, 研究員 (40143333)
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Keywords | へき地教育 / 初等教育 / 義務教育 / 地域社会と学校 / 複式教育 / 学校建築 |
Research Abstract |
1.研究の目的 本研究は、全国へき地教育連盟の積極的な協力を得て、(1)子どもの教育環境としてのへき地性を実証的に測定するとともに、(2)小規模・複式教育のメリット・デメリットを実践事例から検討することによって、教育行財政および教育実践の両面にわたり、へき地教育の実態と現代的課題を明らかにすることを目的としている。 2.本年度研究の概要 本年度は主として以下の研究を行った。 (1)事例研究:へき地小学校6校を対象として、その社会的・文化的条件、教育的諸条件、教育課程、学習指導等の側面について、聞き取り法による事例研究を実施した。 (2)質問紙調査:へき地性の測定を主目的とする郵送法による質問紙調査を実施した。1)調査対象;全国へき地指定小学校1,500校およびその対照群として非へき地指定小学校500校。無作為に抽出した。2)調査内容;へき地校における地域の社会的・文化的環境、教育的諸条件、学校施設・建築、学校経営、学級経営、学習指導状況、その他。 3.次年度研究の展望 昭和61年度末現在、上記質問紙調査の回収をほぼ終え、集計および分析を開始する段階にある。次年度研究ではとくに以下の点に焦点をおいて分析を行い、報告書を作成する予定である。 (1)新たなへき地性測定尺度の開発:従来からへき地性の測定に用いられていた「へき遠性」(交通条件)に加え、文化的へき地性の観点を取り入れた測定尺度を開発することにより、子どもの教育環境としてのへき地の現代的特性を明らかにする。2)小規模・複式学校(学級)の学習上の特性を考察し、適切な指導方法、教育課程編成、学校・学級経営の在り方を探る。3)地域社会の条件および学校の小規模性に見合った、学校施設・建築の在り方を探る。
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