1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61450047
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Research Institution | Yonezawa women's junior college |
Principal Investigator |
東海林 静男 山形県米沢女短, その他, 教授 (00175473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 修身 山形県立米沢女子短期大学, 助教授 (20188329)
亀田 弘 山形県立米沢女子短期大学, 教授
木本 好信 山形県立米沢女子短期大学, 講師 (00175308)
渡辺 喜勝 山形県立米沢女子短期大学, 助教授
奥野 中彦 山形県立米沢女子短期大学, 教授 (10149875)
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Keywords | 米沢善本 / 上杉善本 / 御譲本 / 興譲館本 / 端龍院文庫 / 林泉文庫 |
Research Abstract |
今年度の調査研究は、当初計画のとおり、順調に進められた。まず、5月から6月にかけて約2ケ月間は、調査研究の具体的なスケジュールの検討を行ない、さらに調査カードの作成など、調査研究の諸準備を行なった。夏休みに入り、7月下旬から調査活動を開始し、「御譲本」を最も多く所蔵する端龍院龍門図書館の調査を行なった。調査にあたっては、龍門図書館所蔵本のすべてをカード目録化し、粗分類を行ない、一部書誌解題の作成をも試みた。又、一部重要なものをマイクロフィルムに収録するとともに、研究会の資料や書誌解題作成のために、コピー機を用い、複写コピーをも行なった。 調査が進むにつれ、当初予想した点数よりかなり多いことが判明してきたが、それらの中には、現在、わが国では希覯本となっている朝鮮版や慶長期から寛永期の古活字版も発見され、米沢市立図書館所蔵のいわゆる「米沢善本」に、かなりの点数をつけ加えることができるということもわかってきた。もっとも、これらの中には、明治期以降に端龍院の住職が他所から購入しているもの(いわゆる「上杉御譲本」とはいいがたいもの)も含まれていることが判明してきた。しかしこのことは次年度以降の課題である史的研究の課題をいっそう豊かなものにするであろうとの期待が大きくなった。 又、当初まったく予想しなかった近郊農村の地方関係資料が多数発見された。これによって江戸期から明治期にかけての、この地域の歴史、特に端龍院と近郊農村との関係、及び農民と信仰の問題、さらには数回にわたる火災のため、史料が焼失し、従来ほとんど知られていなかった端龍院そのものの歴史(江戸時代以降)と龍門図書館の沿革などを、かなり詳細に明らかにすることが可能となった。 なお、本年度の調査研究成果の一部を『米沢史学』3号に掲載した。
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[Publications] 奥野中彦: 米沢史学. 3. 1-6 (6203)
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[Publications] 奥野中彦・木本好信: 米沢史学. 3. 7-10 (6203)
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[Publications] 奥野中彦: 米沢史学. 3. 11-13 (6203)
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[Publications] 東海林静男: 米沢史学. 3. 14-19 (6203)