1987 Fiscal Year Annual Research Report
標準英語形成期におけるイギリス東中部・北東部方言の実態に関する綜合的研究
Project/Area Number |
61450059
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保内 端郎 東京大学, 教養学部, 助教授 (90017624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 宏光 東京大学, 教養学部, 助教授 (50017381)
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Keywords | 古英語 / 中英語 / Wulfstan / Richard Rolle / AElfric / St.Guthlac / デーンロー / 東中部方言 |
Research Abstract |
1.11世紀初頭成立のAelfricとWulfstanの説教散文は, 前者が古英語のウエストサクソン方言を代表するものであるのに対して, 後者は概ねそれと同じ方言で書かれながらもWulfstanがその大司教を勤めたYork地方の地方言の特色, ひいては広く古英語期にデーンロー地区であったイギリス東中部地方の言語の特色を反映すると考えられる. その意味で両者の比較は本研究課題にとり重要な資料を提供するものであった. 比較調査の結果は上述の予測を確認するものとなった. これに関する研究成果の一部は, 語彙の問題については, 1986年12月の日本中世英語文学会第2回大会シンポジウム「デーンローとOld English」(司会 久保内)において, 久保内, 山縣がそれぞれ「Wulfstanの作品の成立年代とDanelaw」, 「AelfricとWulfstanーその語彙の比較」と題する発題論文において発表したが, 1988年3月発表予定の久保内「Wulfstanの語彙に見るデーンローにおける古期ノルド語受容の一つの相」(竹林 滋ほか編『英語語彙の諸相』研究社出版pp.113ー33), 山縣「AelfricとWulfstanーToronto Corpusの計算機処理による語彙の研究ー」(忍足欣四郎ほか編 Philologia Anglica(11参照),pp.441ー54)はそれぞれ上記の口頭発表論文に新たな成果を加えて報告したもの. 写本句読点に反映された散文のリズム, 語順の問題については, 久保内"Manuscript Punctuation ,Prose Rhythm and S...V Blement Order in Late Old English OralyーDelivered Prose"(忍足欣四郎ほか編Philologia Anglica,pp.71ー87)において報告した. 2.東中部地方言研究において重要な資料となるSt.Guthlac伝の古英語散文訳とR.Rolleの作品については, 写本テクストのコンピュータ入力を完了さらに資料作成作業を行った. 特殊文字のフォントの完成をまってコンコーダンスなどの公刊を予定している.
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[Publications] 久保内端郎;竹林滋ほか 編: 『英語語〓の諸相』(研究社出版). 113-133 (1988)
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[Publications] 久保内端郎;忍足欣四郎ほか編: Philologia Anglica:Essays Presented to Professor Yoshio Terashima on the Occasion of His Sixtieth Birthday. 71-87 (1988)
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[Publications] 久保内端郎: 東京大学大型計算機センターセンターニュース. 72-75 (1987)
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[Publications] 山縣宏光;忍足欣四郎ほか編: Philologia Anglica+Essays Presented to Professor Yoshio Terasawa on the Occasion of His SIxtieth Birthday. 441-454 (1988)
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[Publications] 山縣宏光: 東京大学大型計算機センターセンターニュース. 76-84 (1987)