1987 Fiscal Year Annual Research Report
フランス語の語彙構造と語義分析ー辞書に現われない基本語の意味記述
Project/Area Number |
61450062
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 昭一郎 京都大学, 教養部, 教授 (00026741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東郷 雄二 京都大学, 教養部, 助教授 (10135486)
三好 郁朗 京都大学, 教養部, 助教授 (60047165)
山田 稔 京都大学, 教養部, 教授 (00026733)
山本 淳一 京都大学, 教養部, 教授 (90026758)
大橋 保夫 京都大学, 教養部, 教授 (80026715)
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Keywords | 語彙 / 意味 / 基本語 |
Research Abstract |
語彙の基本的な構造を明らかにするには品詞ごとに異なった意味モデルが必要である.なかでも名詞と動詞は基本となる品詞で最も重要といえる.このなかでも動詞の記述には最も問題が多い.ひとつは動詞の内部アスペクトの問題で,たとえばdormir〜s′endormir,porter〜mettreなどのように,継続相と起動相の対立を示すものがある.また同義語の関係にあるといわれているものでも^*Une fete est arrivee.〜Une fete a eu lieu.などのように〔±意図性〕で対立するものがある.その結果これらの動詞は主語としてとりうる名詞に選択制限を示すことになるが,これらは当然,それぞれの動詞の意味モデルに記入されるべき内容である.語彙は複雑な構造をなしており,アルファベット順の辞書や,意味分野別にまとめられた学習用の単語表などでは,とてもその構造を反映できない.この意味でもフランス語教育の場で使える語彙の教育方法の開発が今後必要となる.
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